最終更新日: 2008/10/22

XSL Formatter INX 出力オプション

「XSL Formatter INX 出力オプション」の主な仕様は下記のとおりです。

製品概要

「XSL Formatter INX 出力オプション」は XSL Formatter で動作し、組版結果を INX(InDesignR Interchange ファイル)に出力するためのオプションです。

INXは、AdobeのInDesignRの旧製品や、InCopyR、GoLiveRなどの関連製品で互いに読み込みができるようにするための交換用のXMLファイルです。INXフォーマットには、InDesignRのオブジェクトやプロパティが要素や属性で完全な形で保管されています。

「XSL Formatter INX 出力オプション」を使用することにより、XSL Formatterの組版結果をInDesignRで編集することができます。

次は XSL Formatterから出力されたINXファイルをInDesignRで読み込んだ表示画面です。ここからInDesignRの機能を使用して編集したりPDF出力を行うことができます。XSL Formatter のINX出力では、XSL-FOからの組版の中間形式であるエリアツリーからINXファイルを生成します。

INX sample input to InDesign

INXの出力モード

InDesign®では、テキストを格納するオブジェクトをテキストフレームと呼びます。INX出力では、このテキストフレームの作成方法に3つの種類を持っており、出力時に指定ができます。

  1. テキストエリア単位出力モード

    テキストエリアごとにテキストフレームを生成します。テキストエリアは、XSL-FOのfo:inlineに該当します。フォーマッタの組版レイアウトに最も近く変換できます。しかし、テキストエリアごとに変換するため、本来つながっている文字列が文字の修飾の違いのため分割され、複数のテキストフレームを生成することもあります。変換後の修正については困難を要する場合があります。

  2. 行単位出力モード

    ラインエリアごとにテキストフレームを生成します。ラインエリアは、XSL-FOのfo:blockから生成される各行に対応します。上記テキストエリア単位出力のモードよりも1行単位での編集は、行いやすくなっています。ただし、変換精度は、上記1のモードより若干劣ります。

  3. ブロック単位出力モード

    ブロックエリアごとにテキストフレームを生成します。ここでブロックエリアは、XSL-FOのfo:blockに対応します。上記2つのモードよりも編集が大変しやすくなっていますが、その分変換精度を犠牲にしています。

以上の変換モードにをレイアウトの再現性、編集のしやすさから比べると以下のようになります。

レイアウトの再現性

良い       悪い
 1 > 2 > 3

編集のしやすさ

良い       悪い
 3 > 2 > 1

制限事項

INX出力オプションにはFOの要素やプロパティ等について次の制限事項があります。

テーブル

  • テーブルのセル内のテキスト・イメージは、アンカー付きオブジェクトに変換されます。また、セル内は、出力モードが他のモードを指定していても「テキストエリア単位出力モード」となります。

ボーダー

  • ボーダーの線種で、double、dashed、dotted、dot-dash、dot-dot-dash 以外は solid とみなされます。
  • テーブルのセルのボーダー以外は、線ツールの線で実現しています。
  • fo:table へのボーダー指定は無視されます。
  • 対角罫は、fo:table-cell に対してだけ有効です。
  • 丸め罫はサポートされません。標準の四角のボーダーとなります。

画像

  • 画像についてはサイズを正しく変換できないため、InDesign®上で画像オブジェクトのリサイズを行う必要があります。
  • サポートされるラスター画像はBMP・JPEG・JPEG2000・PNG・TIFF・GIF、ベクター画像はWMF・EMF・EPSです。ベクター画像のSVG、MathML、CGM、Excelチャートはサポートされません。またPDFはINXからの読み込みの際InDesign®上でラスター化されますので画像が劣化します。
  • background-repeat="repeat" には対応していません。
  • 画像は、INXファイル内に埋め込まれます。

テキスト

  • XSL FormatterとInDesign®の文字の送り方の違いにより、テキストフレームに文字が収まらない場合があります。この時はフレームを手動で大きくする必要があります。
  • letter-spacing が指定されていると、1文字ずつのテキストフレームが作成されます。

フォント

  • XSL-FOで存在しないフォント(たとえば「MS 明朝」のボールド書体)を指定している場合、INXの読み込みで InDesign®が警告エラーを出し、代替フォントで置換されます。

リーダー

  • リーダーは、double、dashed、dotted、dot-dash、dot-dot-dash、dots、use-content以外は solid とみなされます。

その他

  • PDFのブックマークは、階層構造のないものとなります。
  • トンボには、対応していません。
  • 文書情報には、対応していません。
  • 注釈には、対応していません。
  • ICCカラープロファイル指定には対応していません。
  • ヘブライ語、アラビア語、タイ語などの複雑なスクリプトの言語の文書には対応していません。
  • 行番号(axf:line-number)がある行は、出力モードが他のモードを指定していても「テキストエリア単位出力モード」となります。
  • 下線と上線が同時に指定されているときは、下線が優先されます。(InDesign®では、上線は下線の一部のため)
  • 同じ行にテキストとイメージが混在するときは、出力モードが他のモードを指定していても「テキストエリア単位出力モード」となります。

動作環境

XSL Formatter の動作環境に準じます。

導入条件

「XSL Formatter INX 出力オプション」は XSL Formatter V4.3 以降でご利用いただけます。現在 XSL Formatter V4.3 より前のバージョンをご利用の場合は、XSL Formatter V4.3 へのアップグレードを行ってください。

価格/購入方法

価格

価格につきましては下記をご覧ください。

購入方法

お申し込みは「アンテナハウス直販」もしくは、XSL Formatter リセラー様からご購入いただくことができます。
詳しくは アンテナハウス直販 、または アンテナハウス・システム製品リセラー をご覧ください。


Copyright © 1996-2010 Antenna House, Inc. All rights reserved.
Antenna House is a trademark of Antenna House, Inc.