最終更新日: 2009/10/06

XSL Formatter MIF 出力オプション

「XSL Formatter MIF 出力オプション」の主な仕様は下記のとおりです。

製品概要

「XSL Formatter MIF 出力オプション」は XSL Formatter で動作し、組版結果を MIF(Maker Interchange Format ファイル)に出力するためのオプションです。

MIFは、AdobeのFrameMaker®と他のアプリケーションとの間で情報を交換するためのフォーマットです。MIFフォーマットには、FrameMaker® のオブジェクトやプロパティが完全な形で保管されています。XSL FormatterのMIF出力では、XSL-FO からの組版の中間形式であるエリアツリーからMIFファイルを生成します。

「XSL Formatter MIF 出力オプション」を使用することにより、XSL Formatterの組版結果をFrameMaker®8で編集することができます。

次は XSL Formatterから出力されたMIFファイルをFrameMaker®8で読み込んだ表示画面です。ここからFrameMaker®の機能を使用して編集したりPDF出力を行うことができます。

MIF sample input to FrameMaker

MIFの出力モード

FrameMaker®では、テキストはParaLineに格納されます。MIF出力では、このParaLineの作成方法に3つの種類を持っており、出力時に指定ができます。

  1. テキストエリア単位出力モード

    テキストエリアごとにテキストフレームを生成します。テキストエリアは、XSL-FOのfo:inlineに該当します。フォーマッタの組版レイアウトに最も近く変換できます。しかし、テキストエリアごとに変換するため、本来つながっている文字列が文字の修飾の違いのため分割され、複数のテキストフレームを生成することもあります。変換後の修正については困難を要する場合があります。

  2. 行単位出力モード

    ラインエリアごとにテキストフレームを生成します。ラインエリアは、XSL-FOのfo:blockから生成される各行に対応します。上記テキストエリア単位出力のモードよりも1行単位での編集は、行いやすくなっています。ただし、変換精度は、上記1のモードより若干劣ります。

  3. ブロック単位出力モード

    ブロックエリアごとにテキストフレームを生成します。ここでブロックエリアは、XSL-FOのfo:blockに対応します。上記2つのモードよりも編集が大変しやすくなっていますが、その分変換精度を犠牲にしています。

以上の変換モードにをレイアウトの再現性、編集のしやすさから比べると以下のようになります。

レイアウトの再現性

良い       悪い
 1 > 2 > 3

編集のしやすさ

良い       悪い
 3 > 2 > 1

制限事項

MIF出力オプションにはFOの要素やプロパティ等について次の制限事項があります。

テーブル

  • テーブルのセル内のテキスト・イメージは、アンカー付きオブジェクトに変換されます。また、セル内は、出力モードが他のモードを指定していても「テキストエリア単位出力モード」となります。
  • AH Formatter と FrameMaker® の文字の送り方の違いにより、セルから枠がはみ出る場合があります。

ボーダー

  • ボーダーの線種で、double 以外は solid とみなされます。
  • テーブルセルのボーダーの太さは、デフォルトのRulingCatalogに登録されている、Thin、Medium、Thick、Very Thinの値で出力されます。
  • 複雑なテーブルでボーダー種別が細かく指定されているとき、ボーダー指定が正しく再現できないことがあります。
  • fo:table へのボーダー指定は無視されます。
  • fo:table-cell へのボーダー指定は無視されます。
  • 丸め罫はサポートされません。標準の四角のボーダーとなります。
  • テーブルセル以外のテキスト領域にボーダーや塗りが指定されているとき、テキストの領域とは別にボーダーや塗りの矩形を生成することがあります。その場合、編集時にParaLineなどを変更すると、ボーダーや塗りとテキストがずれることがあります。

画像

  • サポートされるラスタ画像はBMP・JPEG・PNG・TIFF・GIF、ベクタ画像はWMF・EMF・EPS・SVG・CGM・PDFです。ベクタ画像のMathML、Excelチャートはサポートされません。
  • 画像は、MIFファイル内に埋め込まれます。

テキスト

  • AH Formatter と FrameMaker® の文字の送り方の違いにより、ParaLineに文字が収まらない場合があります。このときはParaLineを手動で大きくする必要があります。
  • letter-spacing が指定されていると、1文字ずつのParaLineが作成されます。
  • text-align に "justify" が指定されると、まれに FrameMaker® と AH Formatter とで表示が異なることがあります。(FOのテキストにU+200Bが存在する場合など)

フォント

  • XSL-FOで存在しないフォント(たとえば「MS 明朝」のボールド書体)を指定している場合、MIFの読み込みで FrameMaker®が警告エラーを出し、代替フォントで置換されます。

リーダー

  • リーダーは、double、dashed、dotted、dot-dash、dot-dot-dash、dots、use-contentがサポートされます。それ以外は solid とみなされます。

その他

  • リンクには対応していません。
  • ンボには対応していません。
  • 文書情報には対応していません。
  • 注釈には対応していません。
  • ICCカラープロファイル指定には対応していません。
  • ヘブライ語、アラビア語、タイ語などの複雑なスクリプトの言語の文書には対応していません。
  • 行番号(axf:line-number)がある行は、出力モードに他のモードを指定していても「テキストエリア単位出力モード」となります。
  • 下線、上線、取り消し線が同時に指定されているときは、下線が優先されます。(FrameMaker® では、下線、上線、取り消し線のどれか一つが指定できます。)
  • 同じ行にテキストとイメージが混在するときは、出力モードに他のモードを指定していても「テキストエリア単位出力モード」となります。
  • XSL-FO では一文書に複数のサイズのページマスタを定義できますが FrameMaker® ではできません。このためMIF出力オプションでは、最初に使用されたページマスタを採用してMIFに出力します。

動作環境

AH Formatter の動作環境に準じます。

価格/購入方法

価格

価格につきましては下記をご覧ください。

購入方法

お申し込みは「アンテナハウス直販」もしくは、XSL Formatter リセラー様からご購入いただくことができます。
詳しくは アンテナハウス直販 、または アンテナハウス・システム製品リセラー をご覧ください。


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