災害対策基本法等の一部を改正する法律案要綱 第一災害対策基本法の一部改正 一総則 1災害の定義 異常な自然現象の例示として、地盤の液状化を追加するものとすること。(第二条関係) 2災害対策に関する基本理念 基本理念として、災害復旧及び災害からの復興に必要な準備に関する事項を追加するものとするこ と。(第二条の二関係) 3国及び地方公共団体とボランティアとの連携 国は、ボランティアによる防災活動に対する事業者及び国民の関心等を深めるとともに、ボラン ティアによる防災活動への国民の参加を促進するため必要な措置を講ずるよう努めるものとするこ と。(第五条の三第二項関係) 4施策における防災上の配慮等 国及び地方公共団体が災害の発生を予防し、又は災害の拡大を防止するため特に実施に努めなけれ ばならない事項として、次の事項を追加するものとすること。 ?宅地の耐震化に関する事項 ?被災者の援護に従事する者が災害が発生した地域において円滑かつ効率的に活動を行うことがで きる環境の整備に関する事項 ?被災者の生活の再建に関する事項 ?防災上必要な情報通信技術その他の先端的な技術の活用に関する事項(第八条第二項関係) 二防災に関する組織 1中央防災会議 中央防災会議の委員として内閣総理大臣が任命することができる者に、内閣府の防災監を追加する ものとすること。(第十二条第五項関係) 2都道府県災害対策本部 都道府県災害対策本部長が協力を求めることができる者として、6?により内閣総理大臣の登録を 受けた被災者援護協力団体(以下「登録被災者援護協力団体」という。)を追加するものとするこ と。(第二十三条第七項関係) 3特定災害対策本部 特定災害対策本部長が協力を求めることができる者として、登録被災者援護協力団体を追加するも のとすること。(第二十三条の七第三項関係) 4非常災害対策本部 ?非常災害対策本部の組織 非常災害対策本部員として内閣総理大臣が任命することができる者に、内閣府の防災監を追加す るものとすること。(第二十五条第六項関係) ?非常災害対策本部長の権限 非常災害対策本部長が協力を求めることができる者として、登録被災者援護協力団体を追加する ものとすること。(第二十八条第三項関係) 5緊急災害対策本部 ?緊急災害対策本部の組織 緊急災害対策本部員として、内閣府の防災監を追加するものとすること。 (第二十八条の三第六項関係) ?緊急災害対策本部長の権限 緊急災害対策本部長が協力を求めることができる者として、登録被災者援護協力団体を追加する ものとすること。(第二十八条の六第三項関係) 6登録被災者援護協力団体 ?国及び地方公共団体が行う被災者の援護への協力であって、避難所の運営、炊き出しその他によ る食品の給与又は飲料水の供給等の業務(以下「被災者援護協力業務」という。)を行う法人等 (以下「被災者援護協力団体」という。)は、申請により、内閣総理大臣の登録を受けることがで きるもの等とすること。(第三十三条の二関係) ?登録被災者援護協力団体は、第二の一3?により都道府県知事等から協力命令が発せられたとき は、災害救助法による救助に関する業務に協力しなければならないものとすること。 (第三十三条の三関係) ?登録被災者援護協力団体でない者は、登録を受けている旨の表示等をしてはならないものとする こと。(第三十三条の四関係) ?登録被災者援護協力団体は、一定の要件等に適合する方法により被災者援護協力業務を行わなけ ればならないものとすること。(第三十三条の五関係) ?登録被災者援護協力団体の役員等は、正当な理由がなく、被災者援護協力業務に関して知り得た 秘密(六2?により提供を受けた台帳情報に関する秘密を除く。)を漏らしてはならないものとす ること。(第三十三条の六関係) ?登録被災者援護協力団体は、被災者援護協力業務を休止し、又は廃止したときは、その旨を内閣 総理大臣に届け出なければならないもの等とすること。(第三十三条の七関係) ?内閣総理大臣は、登録被災者援護協力団体が?に違反していると認めるときは、当該登録被災者 援護協力団体に対し、必要な措置をとるべきことを命ずることができるものとすること。 (第三十三条の八関係) ?内閣総理大臣は、登録被災者援護協力団体が一定の要件に該当するときは、登録を取り消すこと ができるものとすること。(第三十三条の九関係) ?内閣総理大臣は、被災者援護協力業務の適切な運営を確保するために必要な限度において、登録 被災者援護協力団体に対し、その業務の状況に関し報告等を求めることができるものとすること。 (第三十三条の十関係) ?内閣総理大臣は、被災者援護協力団体を登録した場合等に、その旨を公表しなければならないも のとすること。(第三十三条の十一関係) 三防災計画 1都道府県地域防災計画 都道府県地域防災計画に、公共的団体又は民間の団体との連携に関する基本的な方針について定め ることができるものとすること。(第四十条第三項関係) 2市町村地域防災計画 市町村地域防災計画に、公共的団体又は民間の団体との連携に関する基本的な方針について定める ことができるものとすること。(第四十二条第三項関係) 四災害予防 1防災に必要な物資の備蓄の状況の公表 地方公共団体の長は、毎年一回、物資の備蓄の状況を公表しなければならないものとすること。 (第四十九条第二項関係) 2円滑な相互応援の実施のために必要な措置 指定行政機関の長等は、高度かつ専門的な技術、知識又は経験を有する人材の確保及び育成、資機 材の整備等の取組を推進することにより、他の災害応急対策責任者を迅速かつ的確に応援するよう努 めなければならないものとすること。(第四十九条の二第二項関係) 五災害応急対策 1災害に関する情報の収集及び伝達 災害応急対策責任者は、災害に関する情報の収集及び伝達に当たっては、情報通信技術その他の先 端的な技術の活用に努めなければならないものとすること。(第五十一条第二項関係) 2指定行政機関の長等による応援等の強化 ?市町村長による都道府県知事に対する応急措置の実施の要請の要求等 イ市町村長は、都道府県知事に対し、指定行政機関の長等に対する応急措置の実施の要請をする よう求めることができるものとし、その旨等を指定行政機関の長等に通知することができるもの とすること。 ロ市町村長は、イの要求ができない場合には、その旨等を指定行政機関の長等に通知することが できるものとし、当該通知を受けた指定行政機関の長等は、その事態に照らし緊急を要し、都道 府県知事からの要請を待ついとまがないと認められるときは、要請を待たないで、応急措置を実 施することができるものとすること。 ハ市町村長は、イ又はロの通知をしたときは、速やかに、その旨を都道府県知事に通知しなけれ ばならないものとすること。(第六十八条の二関係) ?指定行政機関の長等による都道府県知事の応援 指定行政機関の長等は、都道府県知事が災害応急対策を的確かつ迅速に実施することが困難であ ると認める場合において、その事態に照らし緊急を要し、都道府県知事からの応援の要求を待つい とまがないと認められるときは、要求を待たないで、応援をすることができるものとすること。 (第七十四条の四第二項関係) ?指定行政機関の長等による応急措置の代行 指定行政機関の長等は、災害の発生により施設又は設備に被害が生じ、かつ、市町村長又は都道 府県知事による応急措置の実施が困難である場合であって、災害応急対策の円滑な実施のため、応 急措置を実施する緊急の必要があると認めるときは、市町村長が実施すべき応急措置を当該市町村 長に代わって実施しなければならないものとすること。(第七十八条の二第一項関係) 3被災者の生活環境の整備 ?災害応急対策責任者は、災害が発生したときは、遅滞なく、避難所の運営状況に関する情報を把 握し、当該避難所における福祉サービスの提供、情報の提供等の措置を講ずるよう努めるととも に、情報の把握及び提供に当たっては、情報通信技術その他の先端的な技術の活用に努めなければ ならないものとすること。(第八十六条の六関係) ?災害応急対策責任者は、避難所に滞在することができない被災者に関する情報を把握し、福祉 サービスの提供等の措置を講ずるよう努めるとともに、情報の把握及び提供に当たっては、情報通 信技術その他の先端的な技術の活用に努めなければならないものとすること。 (第八十六条の七関係) ?災害応急対策責任者は、避難所の運営状況に関する情報及び被災者に関する情報の把握並びに被 災者の生活環境の整備に関し、相互に協力するよう努めなければならないものとすること。 (第八十六条の七の二関係) 4広域一時滞在 ?広域一時滞在の協議等 イ市町村長は、広域一時滞在の協議に際し、各被災住民についての援護の実施の状況等の情報で あって自らが保有するものを当該協議をする他の市町村の市町村長に提供しなければならないも のとすること。 ロ広域一時滞在の協議を受けた市町村長は、イの市町村長から受け入れた被災住民の援護に関す る情報の提供を受けたときは、当該被災住民に対し、当該情報を提供するとともに、当該市町村 長から求められたときは、当該被災住民に関する情報であって自らが保有するものを提供するも のとすること。(第八十六条の八第三項及び第八項関係) ?都道府県外広域一時滞在の協議等 イ市町村長は、都道府県知事との都道府県外広域一時滞在の協議に際し、各被災住民についての 援護の実施の状況等の情報であって自らが保有するもの(以下「被災住民情報」という。)を当 該都道府県知事に提供しなければならないものとすること。 ロ都道府県知事は、被災住民の受入れに係る他の都道府県の知事との協議に際し、イにより市町 村長から提供された被災住民情報を当該協議をする他の都道府県の知事に提供しなければならな いものとすること。 ハロの協議を受けた都道府県知事は、被災住民の受入れに係る関係市町村長との協議に際し、ロ により都道府県知事から提供された被災住民情報を当該協議をする関係市町村長に提供しなけれ ばならないものとすること。 ニハの協議を受けた市町村長は、イの市町村長から受け入れた被災住民の援護に関する情報の提 供を受けたときは、当該被災住民に対し、当該情報を提供するとともに、当該市町村長から求め られたときは、当該被災住民に関する情報であって自らが保有するものを提供するものとするこ と。(第八十六条の九第二項、第五項、第七項及び第十四項関係) ?都道府県知事による広域一時滞在の協議等の代行 都道府県知事による広域一時滞在の協議等の代行について、?イ及びロの市町村長が実施すべき 措置を追加するものとすること。(第八十六条の十第一項関係) ?都道府県外広域一時滞在の協議等の特例 都道府県知事は、市町村長から都道府県外広域一時滞在の協議の要求がない場合に当該協議をす るときにおいても、?ロ及びニの例により実施すべき措置を行うものとすること。 (第八十六条の十一関係) ?内閣総理大臣による広域一時滞在の協議等の代行 内閣総理大臣による広域一時滞在又は都道府県外広域一時滞在の協議等の代行について、?イ及 びロの市町村長が実施すべき措置並びに?の都道府県知事が実施すべき措置を追加するものとする こと。(第八十六条の十三第一項関係) 六被災者の援護を図るための措置 1被災者台帳の作成 ?市町村長は、被災者台帳の作成のため必要があると認めるときは、その市町村の区域内で被災者 援護協力業務を実施する登録被災者援護協力団体に対して、被災者に関する情報の提供を求めるこ とができるものとすること。 ?市町村長は、他の都道府県の区域に一時的に滞在する被災者に関する情報の提供を求めるとき は、都道府県知事に対し協力を求めることができるものとすること。 ?都道府県知事は、?の要求に応ずるため必要があると認めるときは、関係地方公共団体の長等に 対して、当該被災者に関する情報の提供を求めることができるものとすること。 (第九十条の三第四項から第六項まで関係) 2台帳情報の利用及び提供等 ?市町村長は、災害に起因して市町村の区域内の生活環境が安定しないことから被災者の生命又は 身体を害するおそれがあり、かつ、当該市町村の市町村長が、被災者の生命又は身体を保護するた めに特に必要があると認め、当該市町村の区域内で被災者援護協力業務を実施し、又は実施しよう とする登録被災者援護協力団体の求めに応じて台帳情報を提供する場合において、当該登録被災者 援護協力団体が、被災者援護協力業務に必要な限度で提供に係る台帳情報を利用するときには、台 帳情報を提供することができるもの等とすること。(第九十条の四関係) ?市町村長は、?により台帳情報を提供するときは、台帳情報の提供を受ける者に対して台帳情報 の漏えいの防止のために必要な措置を講ずるよう求めることその他の当該台帳情報に係る被災者及 び第三者の権利利益を保護するために必要な措置を講ずるよう努めなければならないものとするこ と。(第九十条の五関係) ??により台帳情報の提供を受けた登録被災者援護協力団体の役員等は、正当な理由がなく、提供 を受けた台帳情報に関する秘密を漏らしてはならないものとすること。(第九十条の六関係) 七罰則 罰則について、所要の規定を設けるものとすること。 (第百十二条の二、第百十八条及び第百十九条関係) 八その他所要の改正を行うものとすること。 第二災害救助法の一部改正 一救助 1救助の種類 救助の種類として、福祉サービスの提供を追加するものとすること。(第四条第一項関係) 2従事命令 都道府県知事等は、福祉関係者を救助に関する業務に従事させることができるもの等とすること。 (第七条第一項及び第三項関係) 3協力命令 ?都道府県知事等は、登録被災者援護協力団体を救助に関する業務に協力させることができるもの とすること。 ?都道府県知事等は、?による協力命令を受けた登録被災者援護協力団体が、正当な理由がなく当 該協力命令に従わなかった場合には、その旨を内閣総理大臣に通知するものとすること。 ??により登録被災者援護協力団体を救助に関する業務に協力させる場合においては、その実費を 弁償しなければならないものとすること。(第八条第二項から第四項まで関係) 二費用 一3?による実費弁償及び扶助金の支給で、一3?による協力命令によって救助に関する業務に協力 した者に係るものに要する費用は、その協力命令を発した都道府県知事等の統括する都道府県等が支弁 するものとすること。(第十八条第二項関係) 三登録被災者援護協力団体による情報提供 登録被災者援護協力団体は、一3?により都道府県知事等に協力して救助を行った者について、第一 の六1?により市町村長から情報の提供の求めがあったときは、当該提供の求めに係る者についての情 報であって自らが保有するものを提供するものとすること。(第三十一条の二関係) 四その他所要の改正を行うものとすること。 第三水道法の一部改正 一日本下水道事業団法の特例 1日本下水道事業団は、日本下水道事業団法に規定する終末処理場等の建設及び管渠の建設に関する 工事に係る技術を活用して行う業務として、地方公共団体(都道府県又は市町村にあっては、災害対 策基本法の規定に基づき都道府県地域防災計画又は市町村地域防災計画に公共的団体又は民間の団体 との連携に関する基本的な方針(2において「連携方針」という。)を定めているものに限る。)で ある水道事業者等と協定を締結し、当該水道事業者等の管理する水道施設が災害により損傷した場合 における当該水道施設の工事の業務を行うことができるものとすること。 2都道府県又は市町村が締結する協定は、連携方針に即したものでなければならないものとするこ と。(第三十九条の三関係) 二災害時の給水装置の操作 1水道事業者は、災害により損傷した水道の機能を回復するため緊急に配水管の調査及び復旧を行う 必要があると認めるときは、その職員をして、当該水道によって水の供給を受ける者の土地に立ち入 り、給水装置を操作させることができるものとすること。 21は、災害対策基本法の規定による要求に応じ災害応急対策(1の水道事業者の実施するものに限 る。)に係る応援等をする市町村長等について準用するものとすること。(第四十条の二関係) 三その他所要の改正を行うものとすること。 第四大規模地震対策特別措置法の一部改正 一地震災害警戒本部員として、内閣府の防災監を追加するものとすること。(第十一条第六項関係) 二その他所要の改正を行うものとすること。 第五大規模災害からの復興に関する法律の一部改正 一復興対策本部員として内閣総理大臣が任命することができる者に、内閣府の防災監を追加するものと すること。(第五条第六項関係) 二一団地の復興拠点市街地形成施設に関する都市計画について、特定大規模災害等を受けた区域等を対 象とするものとすること。(第四十一条第一項関係) 三その他所要の改正を行うものとすること。 第六内閣府設置法の一部改正 一本府に、防災に関する事務を統理する防災監一人を置くものとすること。(第十六条の二関係) 二その他所要の改正を行うものとすること。 第七附則 一この法律は、一部の規定を除き、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める 日から施行するものとすること。(附則第一条関係) 二この法律の施行に関し必要な経過措置を定めるものとすること。(附則第二条関係) 三この法律の施行状況等に関する検討規定を設けるものとすること。(附則第三条関係) 四その他関係法律について所要の改正を行うものとすること。(附則第四条から第七条まで関係)