2. PDF文書の本文描画

PDF文書は

  1. ページの本文として描画される内容ページ上の文字(テキスト)、画像、線画図形(線画)など表示・印刷時の本文として描画される内容
  2. ②注釈のようにPDFにつけたコメント情報
  3. ③しおり・サムネイルなどのナビゲーションやタグなど内部の構造要素
  4. ④フォントのようなリソースなど多種類のデータ

で構成されています。

本章では①の、本文として描画されるテキスト、画像、線画図形(線画)の追記の機能を説明します。また、あるPDF文書のページ本文の一部に別のPDF文書のページを重ねて配置できる機能についても説明します。なお、画像や線画などを同じ位置に重ねて描画したときは、後から描画したものが上に重なります。

『PDF Tool API』ではデフォルト設定として、ページ上の位置を表示矩形の左下を原点とし、右へx軸のプラス方向に、上にy軸のプラスの方向に設定した座標で表現します。そしてテキスト、画像、線画、他のPDFページなどのページ上での配置を矩形領域(配置矩形)を使って指定します。配置矩形はx軸の左辺と右辺、y軸の下辺と上辺によって囲まれる領域です。

『PDF Tool API』は原点や座標の回転などを含む定義を変更できます。詳細は「『PDF CookBook』(第4巻)8. 座標系オプション」を参照してください。