PDF文書は①ページの本文として描画される内容ページ上の文字(テキスト)、画像、線画図形(線画)など表示・印刷時の本文として描画される内容、②注釈のようにPDFにつけたコメント情報、③しおり・サムネイルなどのナビゲーションやタグなど内部の構造要素、④フォントのようなリソースなど多種類のデータで構成されています。本章では本文として描画されるテキスト、画像、線画図形(線画)の追記の機能を説明します。あるPDF文書のページ本文の一部に別のPDF文書のページを重ねて配置できます。画像や線画などを同じ位置に重ねて描画したときは、後から描画したものが上に重なります。
PDF Tool API V5では、ページ上の位置を表示矩形の左下を原点とし、右へx軸のプラス方向に、上にy軸のプラスの方向に設定した座標で表現します。そしてテキスト、画像、線画、他のPDFページなどのページ上での配置を矩形領域(配置矩形)を使って指定します。配置矩形はx軸の左辺と右辺、y軸の下辺と上辺によって囲まれる領域です。