2.2 画像描画
PDF文書のページに画像を追加ページ本文にビットマップ画像(イメージまたは画像)を追加できます。画像を追加するには、対象ページとそのページ内で画像の配置基準とする矩形領域(配置矩形)と配置矩形内での画像の揃え方を指定します。画像の大きさが矩形領域より大きいときは矩形領域に入るように縮小します。小さいときは画像の大きさを変えずに配置矩形の中で揃える機能と、矩形領域の幅または高さにあうところまで縦横比を維持して拡大する機能があります。
画像の大きさビットマップ画像をPDFに追加するときの大きさ(寸法)は、幅と高さのピクセル(px)数とdpi(インチあたりのピクセル数)から計算します。画像の寸法を計算するときのdpiとして、画像自体に設定されているdpiを使うか、それとも強制的に別のdpiを使うかを設定できます。
画像の透明度を指定できます。
次の4種類の画像のマスク処理マスク処理ができます。
- ステンシルマスク(MASK_STENCIL)―モノクロ(1ビット)のビットマップ画像をマスク画像として使います。黒と白の領域を不透明と透明のように扱い、地の部分をマスク画像で切り抜いた効果をもたらします。不透明部分の色を指定できます。PDF1.3以前では透明が使えないため透明の代わりにステンシルマスクで表現できます。
- カラーキーマスク(MASK_COLORKEY)―マスク画像の中でマスクする(塗らない)色を指定します。指定した色の部分は地が透けて見えます。マスク画像として使えるのは色空間がRGBのBMP形式画像のみです(PDF 1.3以降)。
- 明示マスク(MASK_EXPLICIT)―イメージ画像に対してマスク画像を指定します。マスク画像として使えるのはモノクロのビットマップ画像のみです。イメージ画像とマスク画像は大きさが揃い、ステンシルマスクと似た効果をもたらします(PDF 1.3以降)。
- ソフトマスク(MASK_SOFT)―ソフトマスクでは半透明なマスク効果を指定できます。マスク画像にはグレースケール画像を推奨します(PDF 1.4以降)。