Word APIのドキュメント検査は、Microsoft Wordで作成されたファイルの以下の情報(以下メタ情報)の検査と削除ができます。
Microsoft Wordのドキュメントには以下の2通りの手順で、赤枠に示す文書のプロパティ情報と、青枠に示す個人情報を設定することができます。
Microsoft Wordのデフォルトの設定では、プロパティ情報の「更新日時」と「作成日時」、個人情報の「作成者」と「最終更新者」が自動で設定されます。
Microsoft Wordでは、「画面に表示する」するが「印刷やPDFへのエクスポートの際には表示しない」ための文字飾りである「隠し文字」を設定することができます。
画面に表示する」についても「編集記号の表示/非表示」の選択状態で以下の図に示すように切り替えを行えます。
メタ情報が設定されているドキュメントについて、Microsoft WordとWord APIのドキュメント検査の例を示します。
Microsoft Wordでは、対象のファイルで[ファイル]-[情報]-[問題のチェック]-[ドキュメントの検査]で検査結果を確認することができます。
ドキュメントにはメタ情報が設定されているため、以下の図に示す通り、警告が表示されます。
Word APIでも同様にメタ情報の確認ができます。
コマンドラインインターフェイス以外では、以下のドキュメント検査結果を返します。
クラス | 説明 |
---|---|
InspectDocumentResult |
ドキュメント検査の結果を扱うクラスで、以下のメンバ変数を持ちます。 DocumentProperties:プロパティ情報が存在する場合はtrue PersonalInformation:個人情報が存在する場合はtrue HiddenText:隠し文字が存在する場合はtrue |
コマンドラインインターフェイスでは、ドキュメント検査結果を表示します。
ドキュメントにはメタ情報が設定されているため、以下の図に示す通り、各メタ情報が設定されていることを表示します。
メタ情報が設定されているドキュメントについて、Microsoft WordとWord APIのメタ情報の削除の例を示します。
Microsoft Wordでは、[ドキュメントの検査]の検査結果ダイアログ内の[すべて削除]を選択することで、対象のメタ情報を削除することができます。
以下の図は、プロパティ情報と個人情報を削除した例です。
Word APIでも同様にメタ情報の削除ができます。
コマンドラインインターフェイス以外では、以下のメタ情報の削除対象のオプションを指定します。
コマンドラインインターフェイスでは、メタ情報の削除に関するパラメータを指定します。
クラス | 説明 |
---|---|
InspectDocumentRemoveOptions |
ドキュメント検査の削除対象のオプションを扱うクラスで、以下のメンバ変数を持ちます。 RemoveDocumentProperties:プロパティ情報を削除する場合はtrue RemovePersonalInformation:個人情報を削除する場合はtrue RemoveHiddenText:隠し文字を削除する場合はtrue |
以下の図は、プロパティ情報と個人情報を削除した例です。
[Install directory]/samples/templates/ドキュメント検査.zipにメタ情報と隠し文字を設定したサンプルファイルを含んでおります。