トップページ > e-na伊那谷 旅便り > 人形浄瑠璃に興味はありますか?
今回は伊那谷の伝統文化を紹介します。
その伝統文化とは・・・・ズバリ「人形浄瑠璃」です。
タイトルでバレバレでしたね(苦笑)
そもそも「人形浄瑠璃」って何?という方のために少しばかり解説します。
まず、「三味線」の伴奏で「太夫」が物語を語る、日本の伝統的な芸能が「浄瑠璃」です。
その浄瑠璃に合わせて人形を操るのが「人形浄瑠璃」で、
実は伊那谷には、この人形浄瑠璃の団体が4つあります。
飯田市に今田人形座と黒田人形保存会、阿南町に早稲田人形保存会、そして会社に程近い箕輪町には古田人形保存会があり、これらの団体を総称して「伊那谷四座」と呼ばれています。
伊那谷に人形浄瑠璃が伝わったのがおよそ300年前と言われており、250年ほど前から本格的な活動が行われ、当時は伊那谷に数多くの座や団体があったそうですが、現在では4団体を残すのみとなってしまいました。
それでも定期的に地元で公演を行ったり、様々な地方へ赴いて公演しているそうです。
(その中にはなんとヨーロッパ等の海外で公演した団体もありますよ!)
人形浄瑠璃の魅力はいくつもありますが、その中でも一押しは浄瑠璃と呼吸や間を合わせた人形の所作でしょう。まるで人間のように、時には人間よりも力強く、また艶やかな動きは目を釘付けにさせられます。
どうですか? 人形浄瑠璃に少し興味が出てきた、という方は是非鑑賞されてはいかがでしょうか。
と、言いたいところですが、2020年は新型コロナウィルスの影響で軒並み公演が中止、もしくは延期となってしまっているようで、鑑賞する機会が激減しています。
1日でも早く人形浄瑠璃の鑑賞を楽しめる日が来ると良いですね。
というわけで、伊那支店に程近い箕輪町にある古田人形保存会では、ほぼ1年越しに、ようやく公演が実施できたようです。
今回はその様子を報告したいと思います。
去る2月6日に伊那市の「いなっせ」*1を会場にして、「第16回伊那谷伝統文化公演」が行われました。
もちろん、感染症対策を入念に行った上での公演です。
義太夫を語る太夫もしっかりとマスクを着用しており、その状態で語るのはかなり大変だと思うのですが、それを感じさせないほどの熱演でした。
今回の公演では、会場の人数を制限した関係もあり、入場できなかった方向けにYouTubeにてライブ配信を行いました。
その時のアーカイブがありますので、もし興味を持っていただけたら視聴してみてください。
第16回伊那谷伝統文化公演「古田人形芝居保存会公演」
https://www.youtube.com/watch?v=xIF6bHYzBUU
人形操りの説明では、人形の操り方に加え人形の構造や仕組み等も説明されていました。
また、お芝居の方では義太夫を語る太夫がしっかりとマスクを着用していましたし、人形遣いも黒子として顔を覆う面布(めんぷ)の下にマスクを着用していたと聞きました。
かなり大変だったと思いますが、それを感じさせないほどの熱演、熱弁でした。
人形浄瑠璃に関して機会があればまたご紹介したいと思いますので、ご期待ください。
新型コロナウィルスの影響で昨年はほとんどの公演が中止となってしまいましたが、2021年は公演を行うことができましたのでいくつかご紹介します。
また、毎年12月第1土曜日に古田人形芝居伝承の地である箕輪町の文化センターにて定期公演が行われています。
昨年は公演時間を短縮し「技能伝承発表会」として小中学生のみの公演を行いましたが、今年は新規感染者数の激減に伴い例年通り保存会の公演も行われるとの事です。
もちろん感染症対策を行いつつの公演になりますが、こういった事からも日常が戻りつつあることを実感できますね。
自主事業「令和3年度古田人形芝居定期公演」の開催について|長野県箕輪町(HP)
これまで人形浄瑠璃についてご紹介してきましたが、少しでも興味を持っていただけたらうれしく思います。