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伝統のそば、暑中信州寒晒蕎麦

伝統のそば

会社の近所のそば畑の花が大変美しいので写真を撮りました。

ニュースで「入野谷在来種」の話題をみたので、取り上げます。

伝統そば「入野谷在来種」は、伊那市の高遠町長谷地域で栽培されていた種です。終戦後の食糧難対策で収穫量の多い品種へと移行して栽培されなくなっていました。味より効率優先だったわけですね。

2014年に塩尻市の長野県野菜花卉(かき)試験場で、「入野谷在来種」が発見されました。
数十年前の種で、最初に発芽したのはたった6粒だったそうです。「信州そば発祥の地伊那そば振興会」が「入野谷在来種」の復刻に努力して、徐々に栽培量が増えてきています。
おいしいそばの栽培量が増えて、多くの皆さんが食べることができるように期待しています。

さて、伊那ではそばを「からつゆ」で食べる習慣があります。からつゆとは「辛味の強い大根おろし」と「焼きみそ」と「ネギ」で作ります。焼いたみそが風味を出すためのミソです(ダジャレ)。また、辛くない大根おろしでは「からつゆ」とは言わないそうです。

高遠の蕎麦屋さんの「からつゆそば」の写真です。そば殻が混じった黒いそばは風味豊かでした。

この蕎麦屋さんでは、そば粉を衣にして油で揚げた上げ饅頭がありました。衣がパリッとして何とも言えずおいしかった。

「高遠そば」の呼び名は、高遠藩のそば好きのお殿様「保科正之公」が会津若松に移り、会津若松で蕎麦文化を広め「高遠そば」と呼ばれるようになったということです。会津の「高遠そば」はネギを箸の代わりに使って、ネギにそばを引っ掛けて食べるところがあります。

会津まで取材に行く余裕がなかったので、木曽そばで有名な馬籠にそばを食べに行ってきました。かつて馬籠は長野県木曽郡山口村でしたが、2005年岐阜県中津川市と合併されました。
この蕎麦屋さんでは石臼でそばを引いていました。

国産のそば粉100%、石臼で引いたそばはすごくコシがありおいしかった。

ここでは温かいニシンそばと冷たいニシンそばがありました。冷たいニシンそばを注文しました。ニシンそばは最高ですね。

食欲の秋、皆さんおいしいそばを召し上がってください。

暑中信州寒晒蕎麦

夏蕎麦は犬も食わないなんて言い回しがありますが、冷蔵技術の発展と蕎麦店の研究のおかげで今では年中美味しい蕎麦にありつけます。

では、冷蔵技術の発展以前に蕎麦店が手をこまぬいていたかというとそうではなく、日本人の食へのこだわりは昔から強いようで、大寒に蕎麦の実を殻ごと清流に浸し、その後、寒風に晒して乾燥させることで蕎麦の実の保存性を高めるということが技術のひとつとして行われていました。これを「寒晒し蕎麦」と呼びます。

伊那市の高遠町でも毎年この取り組みが行われており、今年も『高遠そば組合』に加盟する蕎麦店で「暑中信州寒晒蕎麦」として 7月22日から提供されています。

ご興味ありましたら、コロナ対策を万全に取って、お出掛けいただければと思います。


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