テキストボックス内のテキストにはフォント名、フォントサイズ、色などを指定できます。また、表示形式、式、文字列の方向、文字配置、余白、桁割、行割、テキストの不透明度といったテキストボックス固有のテキスト書式を指定できます。
テキストボックス固有のテキスト書式は、リボン「テキスト書式」タブにあるコマンドで指定できます。テーブルのセルにもテキスト書式を適用できます。
フォントは、テキストボックスまたは中の文字列を選択して、リボン「テキスト書式」タブの「フォント」グループで指定します。
フォントの指定は、テキストボックスを選択しているときはテキストボックスの全文字列に対して適用され、テキストボックス内の文字列を選択しているときは選択されている文字列に対してのみ適用されます。
テキストボックスに半角数字を入力すると、設定された「表示形式」に自動変換されます。
表示形式の指定は、設定したいテキストボックスを選択してから、リボン「テキスト書式」タブの「表示形式」グループで行います。「表示形式」グループのドロップダウンには、よく使う表示形式が選択肢として用意されています。それ以外の表示形式を指定したい場合は、ドロップダウンの最後尾にある「その他の表示形式」を選ぶと表示される「表示形式入力支援」ダイアログで指定してください。
表示形式についての詳細は3–23 テキストボックスと差込フィールドの表示形式を参照してください。
テキストボックスには計算式を指定できます。計算式で他のテキストボックスのオブジェクト名を変数として使えば、そのテキストボックスに入力されている値を取得して計算に使えます。
計算式はテキストボックスを選択して、リボン「テキスト書式」タブの「式」グループで指定します。
式は式入力枠で直接入力するか、「式入力支援」ダイアログを表示してダイアログの編集枠で入力します。詳しくは3–24 テキストボックスに式を設定を参照してください。
テキストボックスでは文字列の方向を変更できます。横書きのテキストボックスであっても、文字列の方向として縦書きを指定すれば、縦書きができます。
縦書きと横書きはテキストボックスを選択してから、リボン「テキスト書式」タブの「文字列の方向」グループで指定します。「文字列の方向」グループには、文字列の方向に応じた選択肢があるので、変更したい方向に該当するものをクリックしてください。
選択肢は、次の4種類です。
次の図は同じ文字列に対して横書きと縦書きを指定した例です。
テキストボックス内の文字配置を変更できます。
文字の配置は、テキストボックスを選択してから、リボン「テキスト書式」タブの「文字配置」グループで指定します。「文字の配置」をクリックすると、配置の選択肢が表示されます。選択肢は、上下配置が上寄せ/上下中央/下寄せ、左右配置が左寄せ/左右中央/右寄せ/両端揃え/左右均等があり、上下方向と左右方向の組み合わせで、15種類になります。
次の図は左から、上寄せと左寄せ、上寄せと左右中央、上下中央と左寄せ、上下中央と左右中央を指定した例です。
テキストボックスの枠と文字の間を調整できます。標準では上下と左右にそれぞれ2.0mm の余白を設定しています。
余白は、テキストボックスを選択してから、リボン「テキスト書式」タブの「オブジェクト」グループの左右余白および上下余白で指定します。
左右余白と上下余白は、個別に設定できます。余白値の表示されている枠をクリックすると、キーボードから数値を入力できます。値の単位はミリメートル(mm)で、0.1mm単位で指定できます。
余白値枠の右にある▼▲をクリックすることで、1mm 毎に値を増減できます。
「行割」は、テキストボックスに表示する行数を指定する機能です。住所欄や罫線の引かれたメモ欄など、決められた行数で文字を入力したい場合に便利です。
行割は、テキストボックスを選択してから、リボン「テキスト書式」タブの「オブジェクト」グループで指定します。
行割を行う場合には、上下の余白に注意してください。余白が設定されていると、枠全体ではなく、余白を除いた範囲で均等割り付けされます。
20字×20行の原稿用紙に行割と桁割指定で文字を配置した例
「桁割」は、指定した文字数がテキストボックスの幅にピッタリ収まるように調整する機能です。フリガナやカード番号、郵便番号欄など、小さなマス目が横に連なっている入力枠に文字や番号を入力する場合に便利な機能です。
桁割はテキストボックスを選択してから、リボン「テキスト書式」タブの「オブジェクト」グループで指定します。
桁割の値に 2 以上を指定すると桁割が有効になり、「文字配置」で指定されていた横方向の配置指定は無効になります。
桁割を行う場合には、左右の余白に注意してください。余白が設定されていると、枠全体ではなく、余白を除いた範囲で均等割り付けされます(文字列の先頭と末尾に空きが挿入されるため、所定の枠内に文字が均等配置されません)。
テキストボックスを入力状態にした時、日本語入力(IME)を有効にするかどうかを指定する機能です。
OMEを有効にするかどうかは、テキストボックスを選択してから、リボン「テキスト書式」タブの「オブジェクト」グループで指定します。
テキストボックスに入力されている文字を半透明にできます。0 - 100までの整数で指定します。100で完全な不透明、0で完全な透明になります。
テキストの不透明度は、テキストボックスを選択してから、リボン「テキスト書式」タブの「オブジェクト」グループで指定します。
「自動フォントサイズ」は、文字数が多くてテキストボックスに文字が収まりきらなくなったときに、テキストボックスから文字が溢れないようにフォントサイズを自動縮小する機能です。サイズの違う文字は、その比率を維持しながら縮小されます。
自動フォントサイズを有効にするかどうかは、テキストボックス毎に設定できます。設定対象とするテキストボックスを選択して、リボン「テキスト書式タブ」の「自動フォントサイズ」にチェックを入れます。
上:自動フォントサイズOFF 下:自動フォントサイズON
自動フォントサイズがチェックされていると桁割、行割は指定できません。また、桁割、行割の値が2以上になっていると自動フォントサイズを指定できません。
自動フォントサイズは差込フィールドにも適用できます。差し込まれる文字量が決められていない場合に指定しておくと便利です。
テキストボックスの枠サイズをテキストボックス内の文字がちょうど一杯になるように調整する機能です。テキストボックス毎に設定できます。但し、自動フォントサイズと自動枠調整は同時には設定できません。設定対象とするテキストボックスを選択して、リボン「テキスト書式タブ」の「自動枠サイズ調整」にチェックを入れます。
テキストボックスに設定した式の計算結果の値や差し込んだ値が「0」になった場合には何も表示しないようにできます。
この設定をするには、リボン「テキスト書式」タブの「ゼロ非表示」にチェックを入れます。
テキストボックスのサイズに対して文字数が多かったりフォントサイズが大きすぎると、テキストボックスに入力した文字がすべて表示できない場合があります。これを文字あふれと呼びます。
文字あふれ表示機能を有効にしていると、文字あふれが起きた時、文字あふれを示すマークがテキストボックス右下の角に表示されます。文字あふれの色はテキストボックスのガイド色と同じです。
上:テキストボックスを編集中の状態
中:文字あふれ表示機能がOFFの状態(初期設定)
下:文字あふれ表示機能をONにした状態
文字あふれ表示機能は、初期設定ではOFFになっているので文字あふれがおきても表示されません。
文字あふれ表示機能を有効にするには、リボン「ファイル」タブの「オプション」コマンドで設定します。詳しくは3–35–1 オプションの一般を参照してください。