7–1 全般
- PDF Tool API V6.0は、V3.1以前のPDF Tool APIとは互換はありません。
- PDF Tool API V6.0で取扱い可能なPDFファイルは、PDF リファレンスの仕様に準拠したファイルです。
- PDF Tool API V6.0で出力されるPDFファイルのPDFバージョンは、原則として入力ファイルの情報が引き継がれます。
- 入力ファイルとして読み込み(load)可能なPDFファイルのファイルサイズは2GBまでです。2GBを超えるPDFファイルの場合はload時エラーとなります。
- PDF Tool APIで保存されるPDFのファイルサイズの上限は2GBです。2GBを超える場合は、保存時に「103」となります。
出力ファイルサイズの上限判定は、PDF Tool APIでPDFの加工や編集を行い保存する結果が2GBを超えるかどうかです。たとえばPDFファイルを結合する場合、PDF Tool APIでは物理的にPDFファイルを結合する処理ではないため、結合前のPDFファイルサイズの合計が2GB未満であっても保存できない場合があります。
- 任意のPDFバージョン番号を設定することはできません。
- PDF/A、PDF/Xに対して編集を行った場合、PDF/A、PDF/Xの情報は破棄されます。
- PDF Tool API V6.0では保存処理においてPDF Tool API V3.1と異なる点があり、PDFファイルの構造によってはV3.1よりV6.0のほうが保存処理に時間がかかる場合があります。
PDFには、「オブジェクトストリーム」という構造によりオブジェクトを圧縮してファイルサイズを小さく抑えるしくみがあります。V3.1では、オブジェクトストリームという圧縮状態を解除して保存を行うため、保存後のPDFファイルサイズが大きくなるケースがありました。
V6.0では、オブジェクトストリームという圧縮状態のままオブジェクトを更新する保存処理となっています。保存を行っても圧縮された状態は保持されるためファイルサイズが極端に大きくなることはありません。ですが、オブジェクトストリームの中をすべて探査して更新処理を行うため処理時間がかかる場合があります。
- PDF Tool APIの処理対象PDFファイルについて、弊社において動作確認を行っているPDFは次のようなファイルです。
- Adobe システムズ社の Acrobat によって作成された PDF 1.7 までの仕様に準拠したPDF ファイル
- アンテナハウス製の PDF ドライバによって作成された PDF ファイル
- その他の製品で作成された「ISO 32000-1:2008」に準拠したPDFファイル
上に示したもの以外に動作保証している特定の PDF 変換ソフトウェアはございません。
- PDF Tool APIのメインモジュールファイルとこれと依存関係にあるモジュールファイルは、必ず、同一の改訂版をご使用ください。メインモジュールと依存関係モジュールが異なる改訂版であるファイルや、他の製品でリリースされたファイルを依存関係モジュールとして使用しないでください。