8–1 フォントの扱い
テキスト透かしを挿入したり、PDFページのコンテンツに文字列を描画したりするためには、フォント情報が必要です。
8–1–1 フォント情報の取得
- Windows版においては、システムのフォントフォルダ(通常、「{システムドライブ}:\WINDOWS\Fonts」)に存在するフォントを参照します。
- フォントフォルダとは別の場所にあるフォントを使用する場合は、「フォント構築ファイル」を設定します。
- Linux版においては、「フォント構築ファイル」の設定は必須です。
8–1–2 フォント構築ファイルの設定
フォント情報を特定のフォルダから取得する場合、フォント構築ファイルを設定します。
フォント構築ファイルは、以下のファイルです。
インストールフォルダ\fontconfig\font-config.xml
フォントファイルが存在するフォルダパスを、「font-folder path」タグに記述します。
※font-config.xml記述例(Windows版)
<font-config> <font-folder path=”C:\TestFont”></font-folder> </ font-config> |
8–1–3 環境変数の作成
フォント構築ファイルの設定を反映させるためには、環境変数を作成し値を設定します。
環境変数名: PTL60_FONT_CONFIGFILE
設定する値: font-config.xmlのフルパス
8–1–4 サポートしているフォントの種類
- TrueTypeフォント(Unicode cmapを持つもの)
- OpenTypeフォント(Unicode cmapを持つもの)
- Type1フォント
8–1–5 フォントの埋め込み
PDF Tool APIでの処理時にフォントの埋め込みを指示した場合にフォント情報がPDFファイルに埋め込まれます。ただし、次のフォントについては、埋め込み指示があってもフォント情報は埋め込まれません。
- TrueType、OpenType:フォント埋め込みが禁止されたフォント
- Type1:PFBファイルが存在しないフォント
8–1–6 フォントの統合
- フォント統合は、PDFに埋め込まれているフォントに対して行われます。
- 次のフォントが統合対象です。
- TrueType、Type1(CFF形式のみ)、CIDFontType2、CIDFontType0
- TrueTypeフォント、CIDFontType2フォントに対しては、cmap、head,hhea,hmtx,maxp,cvt,fpgm,prepの各テーブルが同一である場合のみ統合の対象となります。
- 同じフォントタイプであってもFont辞書の値(Ascent,CapHeight,Weightなど)が異なる場合は統合の対象となりません。