OEM販売のご相談
機器メンテナンス

システム機器点検業務をデジタル化。データの一元管理を実現

各種ソフトウェアパッケージ開発会社様

検査整備メンテナンス事業者様の業務を電子化するツール(「点検支援ツール」)にアンテナハウスの『PDFXML 変換ライブラリ』を組込みました。これにより、同事業者様は、従来の業務の流れを変えずに、点検内容とともに点検結果をデジタル化し、データを蓄積できる仕組みを構築しました。

背景

顧客である検査整備メンテナンス事業者様は、従来、機器の点検業務において、点検結果を紙ベースで蓄積していました。
その手順は以下のようなものでした。

①「点検帳票」を用意
機器点検作業者が使用する帳票(点検情報や指示内容を記載)をFrameMakerで作成し、PDFを印刷
②「点検結果帳票」(以下、「結果帳票」)を紙ベースで管理
機器点検作業者は印刷した点検帳票に結果を書き込む。この帳票を保管

点検帳票の作成が既にデジタル化されてはいましたが、結果帳票はそうではなく、データを蓄積する仕組みをお持ちではありませんでした。

要件

今回のデジタル化にあたり、同事業者様は以下を要望されていました。

  • 作業の流れは変えず、点検結果を「手書き」から「端末入力」に変えたい
  • 結果帳票を端末で印刷できるようにしたい

当然、ただ入力・印刷できれば良い訳ではありません。FrameMakerで作成した点検帳票のコンテンツと同じように、結果帳票の内容をXMLデータとして管理・蓄積できることが前提になります。 点検帳票を作成するFrameMakerが入力端末にインストールされないことが分かっていましたので、デジタル化の方向性として、点検帳票に点検結果を埋め込んだ帳票を作成する形が想定されました。

『PDFXML 変換ライブラリ』を選んだ理由

実際の作業を考慮すると、この要件に沿うには、動的な入力位置に結果を埋め込めることが課題となります。点検帳票の入力位置は常に変動するため、共通した固定フィールドにデータを埋め込むような形では対応できません。

『PDFXML 変換ライブラリ』であれば、点検帳票を解析して点検結果を埋め込む位置を取得することが可能でしたので、動的な位置を特定できました。そのおかげで、別のツールでそこに点検結果を埋め込むフィールド(入力フィールド)を設定し、点検作業者が結果を入力したPDFを出力する、という処理の流れを構築することができました。

『PDFXML 変換ライブラリ』で位置を解析し、帳票ごとに異なる点検結果入力位置を特定
『PDFXML 変換ライブラリ』で位置を解析し、帳票ごとに異なる点検結果入力位置を特定

導入による改善・効果

業務のデジタル化を実現
従来の作業の流れを変えずにデジタル化を実現できました。点検帳票に結果を埋め込んで印刷する流れを作れたのは、『PDFXML 変換ライブラリ』で解析できたからです。

点検業務情報のデータ化・一元管理化
従来、過去の点検帳票を見つけ出すことに苦労したり、結果データの出力や分析ができないといった課題がありましたが、データ化できたことにより、データベースに蓄積されたデータを容易に抽出・再利用できるようになりました。例えば、点検情報や結果の一覧帳票を出力したり、結果のデータから在庫管理や作業日報管理などにデータを派生させたりすることが可能となりました。

今後の展望

点検業務をデジタル化しデータを一元管理できるようになったことで、

  • 点検結果から派生する他業務への展開
  • 他システムへのデータ展開

など、さらなる業務のDX化の進展が期待できます。

点検結果は「手書き」から「端末入力」へ。そのデータを蓄積し活用
点検結果は「手書き」から「端末入力」へ。そのデータを蓄積し活用