3–11 墨消し・修正テープの操作

「修正テープ」は用紙PDF上の文字を隠して別のPDFに保存します。この機能には「修正テープ(墨消し))」(以下、この節では墨消しといいます)と、ただの「修正テープ」の2種類があります。次の違いがありますので、使い分けにご注意ください。

Mspng 修正テープの色と枠線

Mspng 修正テープ処理のタイミング

「墨消し」、「修正テープ」はPDF出力のタイミングで処理します。出力したPDFでは墨消し指定した範囲が削除されます。しかし、用紙PDFそのものおよび編集情報ファイルでは設定しただけの状態ですので、修正テープオブジェクトを削除すると元に戻ります。

墨消し

墨消しを指定する方法は次の2つあります。

墨消しの矩形範囲を指定する方法では、指定した範囲の下に隠れる画像・図形・テキストを削除します。テキストは矩形範囲にわずかでも接していれば消去されます。

テキストを選択して墨消しをクリック

図3・47 テキストを選択して墨消しをクリック

墨消し箇所は黒塗りするのが一般的です。しかし、本製品は墨消しの色を任意に設定できます。次の図は範囲を指定して白く塗りつぶす墨消しを設定する例です。

範囲を選択して墨消しを設定

図3・48 範囲を選択して墨消しを設定

2種類の墨消しを設定した後、PDF出力します。Adobe Readerでは次の図のように表示されます。

墨消しを設定したPDFを表示

図3・49 墨消しを設定したPDFを表示

修正テープを貼る

修正テープは外見上文字や画像を見えなくするだけで、PDF からデータを削除するものではありません。PDF内にはデータが残っていますので、テキストや画像の抽出を行うツールを使うと、隠した部分のデータを取り出すことができます。また文字列を検索するとヒットします。

文字列の上に修正テープを貼る

図3・50 文字列の上に修正テープを貼る

修正テープの作成はリボンの「ホーム」タブの「オブジェクト」グループにある「修正テープ」を選んで行います。修正テープを選んでマウスを用紙PDF上に持って行くとマウスポインタが「+」字になりますので適当な場所でクリックするか、マウスドラッグしてください。クリックすると小さめのサイズで修正テープが作られます。修正テープの色は、クリックした位置と同じ色になります。

ドラッグした場合はドラッグした大きさでオブジェクトが作成されます。修正テープの色は、ドラッグを開始した位置の色になります。

修正テープを選択したテキスト部分のみを修正テープで覆うことも簡単にできます。この機能を使うと、選択した文字のみを正確に覆い隠すことができます。

修正テープを選んで用紙PDF上のテキストをマウスで選択するか、先にテキストを選択してから修正テープを選択してください。

選択、移動、サイズ変更、コピー&ペーストなど

これらの操作については3–2 オブジェクト共通の操作を参照してください。