Javaインターフェイス

本インターフェイスは、Docx to HTML Converter of OSDC V10.0 をJavaから利用するインターフェイスを提供します。 Java 11以降で動作します。 Java VM について を参照してください。

JavaインターフェイスはJNI(JavaNativeInterface)を使用して作られています。

ライブラリファイル

以下のライブラリファイルが [Install directory] または [Install directory]/​lib に含まれています。

ライブラリファイル 内容 場所
SbhJavaCtl.jarJavaアーカイブ [Install directory]/​lib
SbhJavaCtl100.dllWindows用 Javaインターフェイス [Install directory]
libSbhJavaCtl100.soLinux 用 Javaインターフェイス [Install directory]/​lib

Javaインターフェイスを実行するには、Javaを実行するディレクトリと[Install directory]/​lib/​SbhJavaCtl.jar が環境変数 CLASSPATH に含まれていなければなりません。 また、JNI(JavaNativeInterface)を使用していることからWindows版では [Install directory] が環境変数 PATH に含まれていなければなりません。非Windowsの環境では[Install directory]/​libが Linux版では環境変数 LD_LIBRARY_PATH に 含まれていなければなりません。 必要な環境変数については、環境変数とシンボリックリンクを参照してください。

Windows版の場合。

> set CLASSPATH=[Install directory]/lib/SbhJavaCtl.jar;%CLASSPATH% > set PATH=[Install directory];%PATH%

Linux版の場合。

$ CLASSPATH=[Install directory]/lib/SbhJavaCtl.jar:${CLASSPATH} $ export CLASSPATH $ LD_LIBRARY_PATH=[Install directory]/lib:${LD_LIBRARY_PATH} $ export LD_LIBRARY_PATH

Java VM について

Docx to HTML Converter of OSDC V10.0 の Javaインターフェイスは、Eclipse Temurin JDK (旧AdoptOpenJDK) 11 を使ってビルドされています。Linux環境において古いバージョンのJava実行環境を使用する場合、互換性の問題が発生することがあります。Java 11未満のJava実行環境はサポートしておりません。

アプリケーションサーバにおける使用について

Tomcatなどのアプリケーションサーバにおいて本インターフェイスを使用する場合、SbhJavaCtl.jarをウェブアプリケーションのWEB-INF/libに置かないようにしてください。
JavaVMの仕様によりJNIのネイティブライブラリは複数のクラスローダから読み込めないようになっているため、各ウェブアプリケーションディレクトリにSbhJavaCtl.jarを置くと複数のウェブアプリケーションから使用することができなくなります。これを防ぐにはシステムクラスローダなどロードが一度だけ行われるクラスローダで読み込ませるように設定してください。

クラス

Java インターフェイスには以下のクラスが含まれます。

名前 機能
SbhObj Docx to HTML Converter of OSDC V10.0 本体のクラスです。SbhObj
import jp.co.antenna.SbhJavaCtl.*; SbhObj obj; try { obj = new SbhObj(); // 何かの処理 }catch(Exception e) { System.out.println(e.getMessage()); }

メソッド

SbhObjクラスの提供するメソッドは次のとおりです。

名前 戻り値 引数 機能
execute なし なし 変換を実行し、setDocumentURIで指定された出力先に出力します。
setDocumentURI なし newVal : java.lang.String 入力ファイル名を指定します。
setOutputFilePath なし newVal : java.lang.String 出力ファイル名を指定します。
clrSettings なし なし オプション設定をクリアします。
lodeSettings なし newVal : java.lang.String 指定した変換オプション設定ファイルを読み込みます。
setEnableXHTML なし newVal : boolean タグ出力の文法を指定します。
newValtrueの場合XML文法、falseの場合HTML文法を指定します。
setViewportContent なし content : java.lang.String <head>に次の形式のメタタグを出力するように指定します。
<meta name="viewport" content="contentに指定した内容">
setEnableENDL なし newVal : boolean ブロックタグの終わりに改行を出力するかどうかを指定します。 newValtrueの場合は出力します、falseの場合は出力しません。
setEnableEmptyParagraph なし newVal : boolean Wordの空の行(改行のみの行)の扱いを指定します。 newValtrueの場合空行を無視します、falseの場合、空行の数だけ空の<p>タグを出力します。
setEnableNonRefId なし newVal : boolean Wordでは編集を重ねると文書ファイル内に参照されていないIDがdocxファイル内に沢山できてしまいます。
これらの内部的に参照されていないIDをHTML出力時に削除するかどうかを指定します。 newValtrueの場合は削除しません、falseの場合は削除します。
setEnableImgWidth なし newVal : boolean イメージの幅を出力するかどうかを指定します。 newValtrueの場合は出力します、falseの場合は出力しません。
setEnableHeadingStrong なし newVal : boolean 見出しスタイルで指定された強調を無視するどうかを指定します。 newValtrueの場合は無視します、falseの場合は出力します。
setEnableEmbedimage なし newVal : boolean 画像をデータURLで本体HTMLに埋め込むかどうかを指定します。 newValtrueの場合埋め込みます、falseの場合は画像はimageフォルダーに出力されます。
setEnableMathML なし newVal : boolean Wordの数式エディタで編集した数式を<img>タグにMathML形式ファイルで出力するかどうかを指定します。 newValtrueの場合は出力します、falseの場合は出力しません。
setXmlMathML なし newVal : boolean Wordの数式エディタで編集した数式をMathML形式マークアップで出力するかどうかを指定します。 newValtrueの場合は出力します、falseの場合は出力しません。
setOMath なし newVal : boolean Wordの数式エディタで編集した数式をWord独自のOffice Math形式で出力するかどうかを指定します。 newValtrueの場合は出力します、falseの場合は出力しません。
setThroughImage なし newVal : boolean Wordに挿入した元の画像形式のまま出力するかどうかを指定します。 newValtrueの場合は出力します、falseの場合は出力しません。
setEnablePStyle なし newVal : boolean 段落のスタイル名をclass属性の値として出力するか指定します。 newValtrueの場合は出力します、falseの場合は出力しません。
setEnableCitation なし newVal : boolean Citationフィールドのtagの値を<a>タグのhref属性の値に設定して出力するかを指定します。 newValtrueの場合は出力します、falseの場合は出力しません。
setTextColor なし newVal : boolean 文字に指定されている色を<span style="color:カラー値">として出力するかどうかを指定します。 newValtrueの場合は出力します、falseの場合は出力しません。
setItalic なし newVal : int 文字に斜体が指定されているときの出力方法を指定します。 newVal斜体の出力方法
0 : 出力しない(デフォルト)
1 : <i>タグとして出力
2 : <span style="font-style:italic">として出力
setUnderline なし newVal : int 文字に下線が指定されているときの出力方法を指定します。 newVal下線の出力方法
0 : 出力しない(デフォルト)
1 : <u>タグとして出力
2 : <span style=""text-decoration-line:underline;">として出力
setLinethrough なし newVal : int 文字に取り消し線が指定されているときの出力方法を指定します。 newVal取り消し線の出力方法
0 : 出力しない(デフォルト)
1 : <del>タグとして出力
2 : <span style=""text-decoration-line: line-through;">として出力
setEncoding なし newVal : java.lang.String HTMLファイルの文字コード(符号化方式)を指定します。(デフォルト : "UTF-8")
setDefstyle なし newVal : boolean <head>の<style>要素(デフォルトCSSスタイルを指定する要素)を出力するかどうかを指定します。 newValtrueの場合は出力しません、falseの場合は出力します。
setSpaceIndent なし newVal : boolean 段落先頭に1文字以上の字下げが指定されているとき、字下げを1文字の全角空白に変換するかどうかを指定します。 newValtrueの場合は変換します、falseの場合は変換しません。
setOutputBR なし newVal : boolean 段落を<p>タグで囲む代わりに、段落の終わりに<br>タグを出力するかどうかを指定します。
タグ出力でXML文法指定時は無効です。 newValtrueの場合は<br>タグを出力します、falseの場合は<p>タグを出力します。
setFileimages なし newVal : boolean 画像ファイルを格納するフォルダー名の付け方を指定します。 newValtrueの場合は"変換先ファイル名.images"、falseの場合は"image"とします。
setCSS なし uri : java.lang.String
media : java.lang.String
リンクするCSSファイルを指定します。 uriCSSファイルのパスを指定します。 mediaオプションでmediaを指定できます。
setJS なし newVal : java.lang.String <head>にscript タグを置き、そのsrc属性にJavaScriptファイルのパス(URL)を指定します。 newValJavaScriptファイルのパスを指定します。
saveSettings なし newVal : java.lang.String オプション設定ファイルのパスを指定します。
setTablestyle なし newVal : boolean テーブルスタイルを出力するかどうかを指定します。 newValtrueの場合は出力します、falseの場合は出力しません。