オブジェクトのグループ化、画像のトリミング、図形の頂点の編集などのオブジェクトの編集に関連する条件、オブジェクトの背景色やその不透明度の設定、線(境界線)のスタイル、PDFや印刷時の出力条件などのオブジェクトの書式を変更できます。
これらの設定は主としてリボン「書式」タブにあるコマンドで指定します。
複数のオブジェクトをグループ化して一つのオブジェクトとして扱うことができます。操作は次のとおりです。
グループ化されたオブジェクトに対する書式変更は、グループ内の全オブジェクトに対して行われることになります。また、グループ化を行うとオブジェクトの種類が「グループ」になり、一部の図形に対して可能な特殊ハンドルによる操作はできなくなります。
四角形や楕円などの「閉じた図形オブジェクト」に後からテキストを追加したときは、図形オブジェクトにテキストボックスが追加されて図形とテキストボックスの「グループ化」が行われ、オブジェクトの種類が「グループ」となります。図形オブジェクトへのテキスト追加は3–16–1 図形へのテキストの追加を参照してください。
テーブル、修正テープ(墨消し)、差込フィールド、差込テーブル、フォームに属するオブジェクト、手書きオブジェクトはグループ化の対象になりません。
グループ化されたオブジェクトを選択して、リボン「書式」タブの「オブジェクト」グループにある「グループ化」コマンドをクリックすると、オブジェクトのグループ化が解除されます。
画像オブジェクトを選択して、リボン「書式」タブで「画像のトリミング」コマンドをクリックすると、画像の周囲にトリミング用のハンドルが表示されます。このハンドルを操作して画素をトリミングできます。トリミング操作の詳細は3–18–3 画像のトリミングを参照してください。
図形オブジェクトを選択して、リボン「書式」タブで「頂点の編集」コマンドをクリックすると、図形の頂点の編集ができます。頂点編集操作の詳細は、3–16 多角形と図形の編集を参照してください。
オブジェクトをサイズ変更するとき、縦横比を維持したままサイズ変更できます。操作は次のとおりです。
画像オブジェクトなど一部のオブジェクトは最初から「縦横比を維持」にチェックが入っています。
オブジェクトをロックするとオブジェクトの編集が禁止されます。この機能は主に誤操作防止のためのもので、再度ロックすればロック解除になります。ロックしたオブジェクトを選択すると、リサイズ用のハンドルがグレーで表示されます。次のいずれかの操作によりオブジェクトをロックできます。
初期設定の状態では、オブジェクトロック時でもテキスト入力のみはできます。オプション設定で「オブジェクトロック時、テキスト入力は許可する」をOFFに変更するとオブジェクトをロックしたときテキスト入力ができなくなります。詳しくは、3–35–1 オプションの一般」を参照してください。
オブジェクトの背景色オブジェクトの不透明度オブジェクトの斜線テキストボックス、多角形、三角形など領域をもつオブジェクトに背景色、不透明度、斜線の種類を設定できます。直線、矢印、バツマークなど線のみで領域をもたないオブジェクト、テキスト修飾、修正テープ(墨消し)、画像、印影には背景は設定できません。テーブルおよび差込テーブルでは、セルに対して背景を設定できます。PDFフォームには適用されません。
次のいずれかの操作によりオブジェクトの背景色などを設定できます。
書式の既定値の変更については、3–22 オブジェクト書式の既定値、既定値の変更、ガイド色を参照してください。
オブジェクトの領域を塗りつぶす色を設定します。「塗りつぶしの色」の右側の▼をクリックすると、カラーパレットを表示します。次の中から色を指定します。
背景色を設定したオブジェクトは、背景をクリックして選択して、ドラッグで移動できます。
オブジェクトの領域の背景色に対する不透明度を設定します。0 - 100 の整数で指定します。0が透明、100が完全な不透明になります。
オブジェクトの領域の対角に斜線を設定します。
直線や矢印の線、オブジェクト領域の境界線に対し、色、不透明度、太さ、スタイル、始点の形、終点の形を設定できます。印影、ハイライト、修正テープには線の書式は設定できません。画像の境界線には線の書式を設定できます。PDFフォームには線の書式は適用されません。
オブジェクトの線の書式を設定するには、リボン「書式」タブの「線」グループのコマンドを選択します。
線の色の右の▼をクリックすると、カラーパレットが表示されます。次の中から色を指定します。
線の色の不透明度を設定します。0 - 100 の整数で指定します。0が透明、100が完全な不透明になります。
線の太さを数値で指定します。線の太さはポイント単位で、0.25 - 10.00(pt)の範囲で指定できます。
線の種類を指定します。線のスタイルの右の▼をクリックするとスタイルのリストが表示されるので、その中から選択します。
直線や折れ線、自由曲線の始点と終点の形状を指定します。多角形のように閉じたオブジェクトでは表示されません。
印刷やPDF出力時に、オブジェクトをそれが置かれているページに出力するか、全ページに出力するか、指定ページのみに出力するかなどを指定します。オブジェクトの出力設定を指定するには、オブジェクトを選択して、リボン「書式」タブの「出力」グループのコマンドをクリックします。