ここでは、Visual Studio Code(VSCode)を使用した、.NETの各種プログラム作成と実行方法を説明します。
AHPDFToolAPI8-Linux_X86_64-Lib_***/SampleCode/dotnet
(1) Visual Studio Codeの公式サイトより、.rpmファイルをダウンロードします。
『Download Visual Studio Code』を開いて「.rpm」を選択してください。
https://code.visualstudio.com/download

(2) ダウンロードしたrpmファイルをクリックして開きます。
左上の「インストール」ボタンを押すとインストールが始まります。

(3) インストールが完了した後、Visual Studio Codeを開きます。

(4) VSCode拡張機能「Japanese Language Pack for VS Code」のインストール
以下の手順でVSCodeの表示を日本語化します。


5. インストール終了後にVSCodeの再起動をする
再起動後はVSCodeの表示が日本語になっています。
Linux環境への.NET SDKのインストール方法はLinuxディストリビューションにより異なります。
本マニュアルでは例として、「Red Hat Enterprise Linux (RHEL)」におけるインストール方法を解説します。
それ以外のディストリビューションにおけるインストールは以下の公式リファレンスをご参照ください。
https://learn.microsoft.com/ja-jp/dotnet/core/install/linux
(1) コンソールを開き、以下のコマンドを実行します。
sudo dnf install dotnet-sdk-8.0
これで.NET 8の.NET SDKがインストールされます。
(2) インストール先を指定しなかった場合、ホームディレクトリ内の以下の位置にインストールされます。ディレクトリが表示されない場合、「隠しファイルを表示する」にチェックを入れてください。
($HOME)/.dotnet
(3) インストールした.NET SDKの「dotnet」コマンドをコンソールで使用するには環境変数の設定が必要です。
「ホーム」の.bashrc(または.bash_profile)に以下の環境変数を追記し、システムを再起動することで、以後の環境変数の設定が不要になります。
|
export DOTNET_ROOT=${HOME}/.dotnet export PATH=${PATH}:${DOTNET_ROOT}:${DOTNET_ROOT}/tools |
(4) インストールしたSDKのバージョンは以下のコマンドとオプションで確認できます。
dotnet --list-sdks
実行した場合、以下のように表示されます。
8.0.21 [/home/test/.dotnet/sdk]
VSCode拡張機能「C#」をインストールします。
(1) 左側アクティビティバーにある拡張機能をクリック
(2) 開いたサイドバー上部にある検索欄に「C#」と記入
(3) 結果に表れる「C#」を選択

(4) 青色の「install」ボタンを押す

これでC#の拡張機能のインストールが完了します。
「フォルダを開く」と「ターミナルによるプロジェクトの作成」の2つの手順を踏む必要があります。


(3) プロジェクトのファイルを生成するフォルダを指定して右上の「開く」をクリックします。
(画像ではtest_net8というフォルダを指定しています)

(4) 下記のダイアログが表示されるので「はい、作成者を信頼します」を選択します。

(5) 左側のサイドバーのエクスプローラーに指定したファイル名が表示されます。

(1) 「ターミナル」メニューの「新しいターミナル」を選択します。

新しいターミナル画面が開きます。

(2) 開かれたターミナル画面に以下の dotnet new コマンドを入力します。
dotnet new console --framework net8.0 --use-program-main
これにより新しいコンソールアプリケーションのプロジェクトが作成されます。

(1) PDF Tool APIのインストール
「2 PDF Tool APIの開発環境を整える」をご参照ください。
<HintPath> に記入するのはPdfTkNet8_80.dllの配置パスです。
以下の例はPDF Tool APIのインストール時にパス指定をしなかった場合です。
|
<Project Sdk="Microsoft.NET.Sdk"> <PropertyGroup> <ItemGroup> </Project> |
(4) 「ファイル」メニューの「ファイルを開く」を選択して使用したいサンプルコードのcsファイルを開きます。

「このワークスペースで信頼されていないファイルを許可しますか?」のダイアログが出た場合は「開く」を選択します。

(5) 「ファイル」メニューの「名前を付けて保存」を選択してプロジェクト生成時に作成された「Program.cs」に上書き保存します。
または、「ファイル」メニューの「名前を付けて保存」を選択して別名保存を行い、その後「Program.cs」を選択し右クリックメニューで「削除」します。


(6) ターミナルに下記のdotnet buildコマンドを入力しビルドを行います。
dotnet build -c Release
(7) ビルドが完了したら、ターミナルに下記のdotnet runコマンドを入力し、実行します。
dotnet run
プログラムに引数が必要な場合は「run」のあとに引数を記入してください。
PDF Tool APIのサンプルフォルダには.NET 8インターフェースでサンプルプログラムを簡易に実行するためのシェルスクリプト「dotnet8sample-run.sh」が同梱されています。
AHPDFToolAPI8-Linux_X86_64-Lib_***/SampleCode
本項では、シェルスクリプトの簡易な実行方法を解説します。
(1) 実行したいサンプルプログラムを引数に指定し、ターミナルから「dotnet8sample-run.sh」を呼び出します。
> ./dotnet8sample-run.sh ImageToPdf
実行が完了すると完了メッセージが出てシェルスクリプトが終了します。
(2) シェルスクリプトと同じ階層に以下のディレクトリが生成され、各実行結果が出力されます。
ビルド済みアプリケーションファイルの実行のみを行う場合、環境にインストール.NETをSDKの代わりに.NETランタイムにすることが可能です。
(1) 『4.2.1 .NET SDKのインストール』の(1)のインストールコマンドを以下に変更して実行します。
これは.NET8を.NET SDKとしてではなく、ASP.NET Core ランタイムとしてインストールするコマンドです。
sudo dnf install dotnet-runtime-8.0
※:
インストール先ディレクトリに関しては『4.2.1 .NET SDKのインストール』をご参照ください。
(2) .NET ランタイムの「dotnet」コマンドを使用するために環境変数を設定します。
具体的な設定項目は『4.2.1 .NET SDKのインストール』をご参照ください。
(3) インストールしたランタイムのバージョンは以下のコマンドとオプションで確認できます。
dotnet --list-runtimes
実行した場合、以下のように表示されます。
Microsoft.AspNetCore.App 8.0.21 [/usr/lib64/dotnet/shared/Microsoft.AspNetCore.App]
Microsoft.NETCore.App 8.0.21 [/usr/lib64/dotnet/shared/Microsoft.NETCore.App]
.NETアプリケーションを実行する手順をまとめると以下のようになります。
(1) ターゲットフレームワークの.NET SDKまたはランタイムをインストールしします。(※1)
(2) PDF Tool APIのモジュールファイルをセットアップします。(※2)
(3) PDF Tool APIのライセンスファイルを配置します。
(4) 文字を扱う処理を行う場合、「font-config.xml」(フォント構築ファイル)でフォントディレクトリの設定を行います。(※3)
(5) モジュールファイル、フォント構築ファイル、ライセンスファイルを利用するための環境変数を設定します。(※4)
以下はコンソールで設定する場合の例です。
> export LD_LIBRARY_PATH=/usr/AHPDFToolLib80/lib:${LD_LIBRARY_PATH}
> export PTL80_LIC_PATH=/usr/AHPDFToolLib80/License
> export PTL80_FONT_CONFIGFILE=/usr/AHPDFToolLib80/fontconfig/font-config.xml
> export PTL80_ICCPROFILE_PATH=/usr/AHPDFToolLib80/icc
(6) アプリケーションファイルを任意の場所に配置します。
(7) コンソールを起動し、アプリケーションファイルがあるディレクトリをカレントにして実行します。必要に応じて、コマンド入力時に引数を指定してください。
以下は「dotnet」コマンドを用いて実行する場合の例です。
dotnet {アプリケーションファイル名} {オプション}
(※1)
『4.2.1 .NET SDKのインストール』や『4.4.1 .NET ランタイムのセットアップ』をご参照ください。
なお、アプリケーションファイルにランタイムライブラリ―を組み込んだ場合は不要です。
(※2)
実行環境にモジュールファイルをセットアップする場合、PDF Tool API付属のインストーラは使用しないでください。
(※3)
テキスト透かしやテキスト追加といった処理に必要です。
詳細は『PDF Tool APIの開発環境を整える』の『2.3 フォントの準備』をご参照ください。
(※4)
Linux環境で必要な環境変数の詳細は「2.4 Linux開発・実行環境における環境」をご参照ください。