日本におけるDITAの採用事例発表
日本でもDITAの採用事例は増えていますが、なかなか事例が公開されていません。DITAが日本企業で幅広く普及するには、採用事例の発表を通じて、体験を共有することが重要です。 そこで、DITAコンソーシアムジャパンにおけるDITAの採用事例発表を中心にDITAの事例を整理してみました。
DITAの採用事例
DCJセミナー(DITA Festa)におけるDITA採用事例発表
(所属・肩書き等は発表当時のものです)
タイトル | 発表年月 | 発表者 |
---|---|---|
DITAで何が変わったか ~ブラザーのDITA導入経緯と効果実績~/ユルくないDITAのリユース徹底活用 ~DITAの再利用を使い尽くしたマニュアル制作~ | 2016年12月 | ブラザー工業株式会社 マーケティング企画センター 浅井有希子氏 |
広島発・品質第一主義のCMS模索事例(マツダエースは約3年前からDITAによるドキュメント製作に取り組んでいる) | 2016年12月 | マツダエース株式会社 情報技術サービス事業部 天満 昇氏 |
【なんちゃってDITA】による、似て非なる取説コンテンツの乱立を防ぐ!(厳密な意味ではDITAではないが、DITAトピックの考え方を独自に実装している例) | 2016年12月 | 富士ゼロックスアドバンストテクノロジー株式会社 エキスパート開発統括部 ドキュメントエンジニアリング部 山野邉行俊 |
サトーテクノロジーにおける製品マニュアルのWeb化とDITA導入 | 2016年 3月 | サトーテクノロジー株式会社 設計管理部 本田 光東氏 |
パナソニックのLSIマニュアルの制作におけるDITA導入 | 2014年11月 | パナソニック株式会社 システムLSI事業部 主事 丸山征克氏 主幹技師 中津悦人氏 |
日立のドキュメント変革の取り組みとDITA/CMS導入事例 ~ユーザエクスペリエンスに基づくアプローチ~ | 2014年 3月 | 株式会社日立製作所 ITプラットフォーム事業本部 開発統括本部ユーザエクスペリエンス 設計部長 守島 浩氏 |
NECのDITA社内展開 ~開発者によるDITAの取り組み、その拡大と課題~ | 2013年10月 2014年 3月 |
NECデザイン&プロモーション 第三マーケットコミュニケーション部 山崎 光彦氏 日本電気株式会社 ソフトウェア技術統括本部 鈴木 和明氏 |
制作現場目線で見たDITA/CMS ~導入を通しての気づき~ |
2013年 2月 | 横河電機 針ヶ谷 佳史氏 情報システムエンジニアリング 小川 俊之氏 |
汎用製品を活用したDITA 導入事例 | 2013年 2月 | PFU ソフトウエア 竹森 昭一氏 |
制作手法のひとつとしてのDITA | 2013年 2月 | クレステック 碓井直樹氏 |
商品ドキュメント制作におけるDITA適用と課題 | 2012年 7月 | NEC インフロンティア株式会社 ネットワークコミュニケーション事業部 製品化グループ 松田 眞次氏 |
ソフトウェア開発手法を利用したDITAドキュメント作成環境導入 | 2012年 7月 | 日本電気株式会社 IT ソフトウエア生産技術・品質保証本部 鈴木 和明氏 NEC デザイン&プロモーション株式会社 マーケットコミュニケーション事業本部 山崎 光彦氏 |
DITA 移行を意識したトピック指向マニュアルの開発 | 2012年 1月 | 株式会社日立製作所 情報・通信システム社 ソフトウエア事業部 小川 義博氏 |
製品マニュアルのDITA化 | 2012年 1月 | ニューメリカルテクノロジーズ株式会社 鈴木 慎吾氏 |
横河電機、DITA 制作現場からの実感 | 2011年 6月 | 横河電機 針ヶ谷 佳史氏 |
日立製作所のDITA グローバル導入 | 2011年 6月 | Hitachi Data Systems(米国) Anjana Rajan氏 |
IBMの半導体開発におけるDITA の活用 | 2010年11月 | DITA コンソーシアムジャパン 林口 英治氏 |
XML コンソーシアムでのDITA 利用体験 | 2010年11月 | 先端IT 活用推進コンソーシアム 松山 憲和氏 |
製品開発者によるDITA導入の実際 | 2010年 3月 | ヤマハ株式会社 サウンドネットワーク事業部 商品開発部 新井田 博之氏 |
IBM のDITA 活用事例 | 2009年 6月 | 日本アイ・ビー・エム株式会社 開発製造トランスレーション・サービスセンター 部長 吉野 徹夫氏 |
新たなドキュメントの制作手法としてのDITA導入の背景 | 2009年 3月 | 横河電機株式会社・PAPMK eDocグループ長 福山真一氏 |
DITAコンソーシアムジャパンのDITA Festaを中心にケーススタディとして、2009年から2016年の足掛け7年に渡り、21件の事例発表がありました。現在のところ日本では電機・ソフトウェア業界においてDITAの採用が進んでいることがわかります。
発表内容の詳細は省きますが、日立・横河電機・ブラザー工業とNEC・PFU・パナソニックの導入プロセスは完全に対照的です。横河電機は最初からCCMSを導入するという、いわばビッグスタート型です。 一方、NECではDITAが会社の中で草の根的に広がっているようです。2013年10月発表によりますと、まだCCMSを導入していません。Excelでトピック管理をするという、いわばスモールスタート型です。
DITA Festa 2013 AutumnのNECの発表に対するQ&Aで、DITAを採用した理由を尋ねた質問に対して、NEC DP山崎氏より、「コンソーシアムがあって情報共有ができるという安心感がある」のが一因という回答がありました。 このように、イノベーションの普及には情報共有が重要ということがわかります。公開された事例は、日本におけるDITA採用例の一部に留まっています。今後、より事例の公開がより活発になることを期待します。
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