ここでは.NET 8を用いてC#サンプルコードをビルド、実行する手順について説明します。
{インストールフォルダ}\samples\dotnet
.NET 8の開発には.NET SDKのインストールが必要です。
以下のwebページにアクセスし、「SDK 8.0.xx」の項にある「Windows」の「x64」インストーラ-をダウンロードしてセットアップします。
.NET8.0のダウンロード
https://dotnet.microsoft.com/ja-jp/download/dotnet/8.0

(1) Visual Studio 2022を起動し、「新しいプロジェクトの作成」を選択します。

(2) 「新しいプロジェクトを作成」において、C#の「コンソールアプリ」を選択し「次へ」ボタンをクリックします。

(3) 「プロジェクト名」、「場所」を設定し「次へ」ボタンをクリックします。

(4) 「フレームワーク」に「.NET 8.0(長期的なサポート)」が選択されているのを確認し「作成」ボタンをクリックするとプロジェクトが開きます。

(5) 「プロジェクト」メニューの「既存の項目の追加...」を選択するとファイル選択ダイアログが表示されます。

(6) サンプルのcsファイルをひとつ選択します。C#用サンプルコードはプロジェクトのソースファイルとして追加されます。
プロジェクト生成時に作成されるcsファイルは不要です。プロジェクトから削除してください。
(7) 「ビルド」メニューの「構成マネージャー...」を選択します。

(8) 「アクティブソリューション構成」と「アクティブソリューションプラットフォーム」を設定します。プラットフォームは「x64」を選択して新規作成します。


(9) 「プロジェクト」メニューの「プロジェクト参照の追加...」を選択すると、「参照マネージャー」ダイアログが開きます。

(10) 「参照」タブを開き、ダイアログ右下の「参照...」ボタンをクリックします。

(11) ファイル選択ダイアログが開きます。インストールフォルダまたは任意の場所に配置したPDF Tool APIモジュールファイルの「PdfTkNet8_80.dll」を選択します。
「OK」ボタンをクリックして「参照マネージャー」ダイアログを閉じます。

(12) 参照したDLLは、ソリューションエクスプローラーの「依存関係」‐「アセンブリ」で確認できます。

Windows用のビルドを行います。
(1) ソリューション エクスプローラーでプロジェクトを選択した上で「プロジェクト」メニューを開き、「(プロジェクト名)のプロパティ」を選択します。

(2) プロパティのウィンドウが開きます。左側の「ビルド」タブを開き「出力」を選択します。
(3) 「基本出力パス」の欄にPdfTkNet8_80.dll、PdfTkNet8.dllを含むPDF Tool APIのdllが存在するフォルダを指定します。

(4) 「ビルド」メニューの「(プロジェクト名)のビルド」をクリックすると、ビルドが開始されます。
(ソリューション内のプロジェクトが1つだった場合は「ソリューションのビルド」でもビルドを実行できます。)

(5) ビルドされたexeを実行するには、exeとともに作成される、「exeと同名のdllファイル」と「.runtimeconfig.json」が必要です。
Windows用のデバッグビルドを行います。
(1) 「プロジェクト」メニューの「(プロジェクト名)のプロパティ」を選択します。
(図のプロジェクト名はConsoleAppCSです。)

(2) 左側の「デバッグ」タグを開き「デバッグ起動プロファイルUIを開く」をクリックして「プロファイルの起動」ダイアログを開きます。

(3) 「プロファイルの起動」ダイアログの必要事項を指定します。

(4) 「デバッグ」メニューの「デバッグの開始」をクリックすると、デバッグ実行できます。

Windows用、Linux用それぞれのアプリケーションファイルを発行します。
(1) プロジェクトを右クリックし、開いたメニュー上の「発行...」を選択します。

(2) 「公開」ダイアログが開くので公開先を指定します。
ここでは、ローカルフォルダーにアプリケーションを作成しますので、「フォルダー」を選択し、右下の「次へ」ボタンをクリックします。

(3) 次の画面でも「フォルダー」を選択し右下の「次へ」ボタンをクリックします。

(4) 「フォルダーの場所」を指定し、「完了」を押します。

(5) 「実行プロファイル作成の進行状況」が表示された場合は、「閉じる」ボタンをクリックします。
(6) 中央下にある「すべての設定を表示」をクリックします。

(7) 「プロファイル設定」ダイアログが開くので各項目を設定します。

(8) 「ファイルの公開オプション」を開きます。「単一ファイルの作成」にチェックを入れます。

(9) 「発行」ボタンをクリックすると、「(日時)に公開が成功しました。」と表示され発行が完了します。

(10) 「フォルダーを開く」または「ターゲットの場所」をクリックすると「フォルダーの場所」に指定したフォルダが開き、発行されたファイルを確認できます。

(11) ターゲットランタイムごとの各実行ファイルは以下の通りです。
ここでは、『4.1 .NET 8(C#)サンプルコードのビルドと発行方法』で発行されたアプリケーションファイルを、開発環境とは異なるコンピュータ上で実行する方法を説明します。
(1) アプリケーションファイルの発行時に「配置モード」を「フレームワーク依存」で指定した場合、ターゲットフレームワークの.NETランタイムライブラリーをインストールしてください。(※1)
(2) PDF Tool APIのモジュールファイルを配置します。(※2)
(3) 発行されたアプリケーションファイルを、PDF Tool APIのモジュールファイルと同じ場所に配置します。あるいは、環境変数「PATH」に、PDF Tool APIのモジュールファイルが存在するフォルダパスを設定します。
(4) PDF Tool APIのライセンスファイルを配置します。「PdfTk80.dll」と同じ場所に配置する、または、ライセンスファイルを配置したフォルダパスを環境変数「PTL80_LIC_PATH」に設定してください。(※3)
(※1)
.NET8ランタイム インストーラの入手先
https://dotnet.microsoft.com/ja-jp/download/dotnet/8.0
「.NET Runtime 8.0.xx」の項にある「Windows」の「x64」インストーラ-をダウンロードしてセットアップしてくだい。
なお、ランタイム単体のインストーラーではなく、ランタイムが含まれるSDKのインストーラーで代用することも可能です。

(※2)
実行環境にモジュールファイルを配置する場合、PDF Tool API付属のインストーラは使用しないでください。
(※3)
『Windows開発環境における環境変数のまとめ』をご参照くさい。
(※4)
『フォントの準備』をご参照ください。
(※1)
Linux版サンプル実行手順の『.NET ランタイムのセットアップ』をご参照ください。
(※2)
実行環境にモジュールファイルをセットアップする場合、PDF Tool API付属のインストーラは使用しないでください。
(※3)
環境変数と設定値の例
LD_LIBRARY_PATH={PDF Tool APIモジュールファイルのディレクトリ} :${LD_LIBRARY_PATH}
PTL80_LIC_PATH={ライセンスファイルのディレクトリ}
PTL80_FONT_CONFIGFILE={ font-config.xmlのフルパス}
PTL80_ICCPROFILE_PATH={「sRGB2014.icc」「JapanColor2001Coated.icc」の配置ディレクトリ}
(※4a)
「配置モード」が「自己完結」設定のアプリケーションファイルを実行する場合
「dotnet」コマンドは不要です。アプリケーションファイルに.NET8ランタイムライブラリーが含まれています。
必要コマンド:
./{アプリケーションファイル名} {オプション}
(※4b)
「配置モード」が「フレームワーク」設定のアプリケーションファイルを実行する場合
「dotnet」コマンドを付けて実行します。
必要コマンド:
dotnet {アプリケーションファイル名} {オプション}
ここでは、.NET Frameworkを用いてC#サンプルコードをビルド、実行する手順について説明します。
{インストールフォルダ}\samples\dotnet
(1) Visual Studio 2022を起動し、「新しいプロジェクトの作成」を選択します。

(2) 「新しいプロジェクトを作成」において、C#の「コンソールアプリ(.NET Framework)」を選択し「次へ」ボタンをクリックします。

(3) 「プロジェクト名」、「場所」を設定します。
さらに「フレームワーク」で.NET Framework 4.8以降が選択されているのを確認します。
「作成」ボタンをクリックするとプロジェクトが開きます。

(4) 「プロジェクト」メニューの「既存の項目の追加...」を選択するとファイル選択ダイアログが表示されます。

(5) サンプルのcsファイルをひとつ選択します。C#用サンプルコードはプロジェクトのソースファイルとして追加されます。
プロジェクト生成時に作成されるcsファイルは不要です。プロジェクトから削除してください。
(6) 「ビルド」メニューの「構成マネージャー...」を選択します。

(7) 「アクティブソリューション構成」と「アクティブソリューションプラットフォーム」を設定します。プラットフォームは「x64」を選択して新規作成します。


(8) 「プロジェクト」メニューの「参照の追加...」を選択すると、「参照マネージャー」ダイアログが開きます。

(9) 「参照」タブを開き、ダイアログ右下の「参照...」ボタンをクリックします。

(10) ファイル選択ダイアログが開きます。インストールフォルダなどに配置されたPDF Tool APIモジュールファイルの「PdfTkNet80.dll」を選択します。
「OK」ボタンをクリックして「参照マネージャー」ダイアログを閉じます。

(11) 参照したDLLは、ソリューションエクスプローラーの「参照」タブを開くと確認できます。

(1) 「ビルド」メニューの「(プロジェクト名)のビルド」をクリックすると、ビルドが開始されます。
(ソリューション内のプロジェクトが1つだった場合は「ソリューションのビルド」でもビルドを実行できます。)

(2) ビルドが完了すると、出力ウィンドウにexeファイルの出力先が表示されます。
Windows用のデバッグビルドを行います。
(1) 「プロジェクト」メニューの「(プロジェクト名)のプロパティ」を選択します。
(図のプロジェクト名はConsoleAppDotNetFWです。)

(2) 指定したい引数がある場合は、左側の「デバッグ」タグを開き「開始オプション」―「コマンド引数」に引数を指定します。

(3) 「デバッグ」メニューの「デバッグの開始」をクリックします。
コンソールが新規に開き、デバッグが実行されます。

ビルドされたexeファイルはダブルクリックやコンソールなどで実行可能です。
.NET FrameworkでビルドされたexeファイルはWindowsでのみ実行可能です。実行時には、以下の条件が必要です。
※1:
必要なモジュールファイルに関する詳細はライブラリ版マニュアルの『モジュールファイルについて』をご参照ください。
※2:
PDF Tool APIのインストーラを実行した際にダイアログで指定していた場合、環境変数「PATH」にモジュールファイルへのパスが指定されています。
PDF Tool APIのサンプルには、.NET 8の各種サンプルコードをビルドするためのソリューションが同梱されています。本項ではその利用法を説明します。
{インストールフォルダ}\samples\samples-net8.sln
(1) Visual Studio 2022を起動し、「プロジェクトやソリューションを開く」を選択します。

(2) 配置フォルダにある「samples-net8.sln」を開きます。
(3) 以下の手順でサンプルコード実行の説明書を開きます。
ソリューション エクスプローラーからdocフォルダを選択し、内部にある「ReadMe_samples-net8.txt」を開きます。
各サンプルの実行内容や実行に必要なモジュールファイルに関しては「ReadMe_samples-net8.txt」をご参照ください。

(1) 「ビルド」メニューの「構成マネージャー...」を選択します。

(2) 「アクティブソリューション構成」は「Release」を、プラットフォームは「x64」を選択して「OK」ボタンを押して構成マネジャー画面を閉じます。

(3) 実行したいサンプルのプロジェクトを選択し、ビルドします。
ソリューション エクスプローラーから実行したいサンプルのプロジェクトを選択します。
「ビルド」メニューを開きます。
「(プロジェクト名)のビルド」をクリックすると、ビルドが開始されます。
(実行したいプロジェクトを右クリックして「ビルド」を選択することでも実行できます)

(4) コンソールウィンドウの出力メッセージに、ビルドされたexeファイルの出力パスが記載されます。
『4.1 .NET 8(C#)サンプルコードのビルドと発行方法』にある『4.1.5 アプリケーションの発行』をご参照ください。