働き方の多様化や勤務環境の複雑化でのPDF作成自動化
テレワークや働き方の多様化により勤務環境も複雑化
昨今の情勢で、人々の働き方が多様化しています。特に新型コロナウイルスのまん延以降ではテレワークが広まったことで、従来の「出社して事務所で働く」スタイルから大きく形を変えた企業も多いことと思います。
この変化は、コミュニケーション方法にも影響を与えています。アポイントメントは対面や電話からチャットツールへ、会議も事務所内の打ち合わせスペースからWeb会議スペースへと変わってきました。必然的に、打ち合わせで使用する資料も紙ベースから電子データでのやりとりが増えています。
Microsoft Office、Windowsを使わないユーザも増えた
従来はMicrosoft Office(Word、Excel、PowerPoint)があることを当たり前のようにやり取りし、そこに不便が発生することはほとんどありませんでした。なぜなら、多くの組織はWindows製PCとMicrosoft Officeを一括で導入していたからです。
しかし、働き方が多用化する昨今、特にテレワークが広まった際に、「Microsoft Officeがない」「Windowsではない」というハードルを経験したことはないでしょうか。Microsoft Officeは個人で使用するには比較的高価で、テレワーク環境では保有していないという人は当然います。
また、OSもWindowsではなく、Macの人、そもそもパソコンを持っておらずスマートフォン・タブレットで対応しているケースもあります。今や、スマートフォン・タブレットさえあればクラウドを使用して業務ができる時代となったため、セキュリティリスクも比較的高いWindowsコンピュータをあえて使用しない選択が可能となってきました。
今後もこの流れはより加速する可能性が高いでしょう。
Microsoft Officeのマクロを使った不正も多発
また、一方でMicrosoft Officeファイルのマクロ(プログラミング機能)を使った不正が多発しています。
自由度が高くWindowsそのものへのアクセスにも比較的甘いマクロを使って、コンピュータウイルスのような挙動をさせ、情報を搾取したり破壊活動をしたりといった被害が増えています。マクロが含まれる場合、通常は拡張子が変わるため判別しやすいですが、現在も利用可能な2007年以前の旧式のMicrosoft Officeだと拡張子だけでマクロの有無は判別できません。
従来、内容の改ざんの可能性があるため、Microsoft Officeファイルの直接授受をローカルルールとして避けていた企業や組織もありましたが、今後はセキュリティという観点からも、OSへ直接関与が可能なMicrosoft Officeではなく、改ざんや加工ができないシンプルなドキュメントの授受を行うか、もしくはGoogleドキュメントなど、クラウド上で直接編集作業を行うようなコラボレーションソフトが活発になると思われます。
これまでドキュメント編集とドキュメントの発行・配布が同じファイルを介して行われてきましたが、セキュリティや環境の要請で、役割が明確に分かれていくことも考えられます。
環境に依存せず閲覧可能なPDF。しかし変換には手間がかかる
PDFはどの環境でも、最低限ブラウザソフトがあれば閲覧できます。適切に構成されたPDFであれば、もともとのMicrosoft Officeファイルよりもサイズが削減され、目次やURLへのリンク機能も使用でき、表示された通りに印刷されるといった利点があります。
一方で、PDFにするためには、都度変換する手間が必要となります。フリーソフトや一部のWebサイト上では、ドラッグ&ドロップで一括変換できるような機能が公開されていることもあります。
しかし、変換精度が不十分である場合や、Webサービスの場合、アップロードされたファイルが適切に処理されているか(アップロードされたファイルは変換にのみ使用され、それ以外の用途に使用されていないか)を考えると、業務利用や秘密情報を扱う用途としては適切とは言えません。
PDF Serverを使うことで、PDF化を自動実施。統合・分割も高速に実施
基本的な使用方法は、『PDF Server』が監視するフォルダへPDFに変換したいファイルを保存することで、自動的にPDF変換を行い出力します。監視するフォルダを用途別(社内文書、提出資料、社外秘など)にわけることで、機能別に出力設定を変えることも可能です。
例えば社外秘であれば「社外秘」「複製不可」などのウォーターマークを付けることや、種別ごとの文書プロパティを設定するなどの一括設定を行うことができます。
印刷設定を統一することは利用者も管理者側も負担のかかる作業なので、自動変換で社内資料の均質化に取り組むのはいかがでしょうか。 また、複数のPDFファイルの統合や分割、結合順の指定や高圧縮による容量削減といった機能も高速・安定して実施することが可能です。
スキャナー連動によりドキュメントの管理・PDF化も自動に
紙のデータを複合機などのスキャナー機能を使って電子化する場面もあります。複合機の基本機能で変換をすると、画像ファイルとして保存されPDFになってしまい文書検索ができない場合があります。
『PDF Server』のスキャナー連携を使うことで、スキャナーから取得したデータをより高度に活用できます。スキャナーのデータ保存先を『PDF Server』の監視フォルダに指定することで、OCR処理を行い、透過テキストをPDFに埋め込んで文字列検索ができるPDFに変換でき、大量のスキャンファイルを分割して保存するといった用途に活躍します。
また、『PDF Server』にはQRコードを活用して、より高度な機能を使うことができます。スキャンするドキュメント内にQRコードを含めると、出力ファイル名、保存先フォルダ、PDF文書情報をQRコードから取得し変換時に付与できます。
スキャンするドキュメントに直接QRコードを埋め込むことができなくても、透明シートへQRコードをプリントし、QRコードを埋め込んだシートに挟んでスキャンする運用により、文書管理が簡単になります。
アンテナハウス製パッケージにより、さらに拡張性の高いPDF処理が可能
PDFの変換は簡単なようで、運用管理に至るには意外と大きなハードルが存在します。その結果、会社内や組織でドキュメント品質にばらつきが発生することがあります。
『PDF Server』を利用することで、こういった品質の差を埋め、社内管理やドキュメントの品質の底上げに役立つシンプルな機能が豊富に含まれます。
働く時間や場所等、働き方の多様化はより一層進むでしょう。そこで電子ドキュメントの管理運用は、今まで以上に重要な対応となるため、既に電子化が十分進んでいる組織も、『PDF Server』を導入することで組織内のドキュメントの品質をワンランク高める施策を実施してみてはいかがでしょうか。
また、アンテナハウスではこのほかにもPDFなどのファイル管理をより高度に行うことのできるツールを様々に用意しています。
XMLデータやHTMLデータを自動組版する『Formatter』、PDFファイルのセキュリティ設定や最適化などの詳細編集が可能な『PDF Tool API』、PDFデータをExcelデータに変換することのできる『PDFtoCells 変換ライブラリ』などといった、各種PDF処理に関するソリューションを多数ご用意しています。
PDFや電子ドキュメントに関するその他の悩みや課題がありましたら、ぜひアンテナハウスのソリューションや製品をご参照ください。これらのソリューションは組織の生産性向上・品質向上に寄与できるのではないでしょうか。
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