News Release
世界標準のレイアウト仕様に準拠する XML 自動組版ソフトウェア
『Antenna House Formatter V7.4』リリースのお知らせ
2023年12月21日
アンテナハウス株式会社(本社:東京、社長:小林徳滋、資本金:4,000万円)は、2023年12月21日より『Antenna House Formatter V7.4』を販売開始いたしました。
『Formatter』は XML で記述されたマニュアル、契約書、報告書・書籍などを XSL-FO または CSS によりレイアウトを指定して、PDF に出力したり印刷するソフトウェアです。
XSL-FO は W3C が XML に対するレイアウト指定の標準として勧告している世界標準です。国内外で『Formatter』は最も優れた XSL-FO 準拠製品との評価を確立しており、多言語を必要とするマニュアルや情報誌、教材、論文、官報など数千社のお客様にお使いいただいています。
『Formatter』は Webページ用に普及している技術である CSS もご利用いただけます。CSS3 のページモデルにも対応しているため、高品質なページ組版が実現できます。
マニュアルのような複雑なレイアウトには XSL-FO を、比較的単純なレイアウトには直感的な CSS をお薦めしています。
Formatter V7.4 新しい機能
『Formatter V7.4』では、ご要望の多かった機能を中心に以下の対応をいたしました。
※ リンクはオンラインマニュアル内の該当箇所へ指定してあります。
- CSSグリッドに対応しました。 ☞ CSS (-ah-)display
- CSSフレックスボックスに対応しました。 ☞ CSS (-ah-)display
- CSS でページ番号の解決を待たずにレンダリングが処理可能になりました。 ☞ CSS -ah-fixed-width-pending-page-number
- CSS ::before / ::after が機能拡張されました。 ☞ CSS ::before / ::after
- CSS の擬似クラス :is()、:where()、:has() が指定可能になりました。また一部擬似クラスを CSS4 に対応しました。 ☞ Pseudo Classes
- CSSデバグツリーが出力可能になりました。
- fo:external-graphic の src に指定されたデータを、Office Server Document Converterを利用してPDFに変換可能になりました。 ☞ axf:image-preproc / CSS -ah-image-preproc
- URL の行分割方法が指定可能になりました。 ☞ axf:url-break / CSS -ah-url-break
- ハイフンの位置での行分割でハイフンを行頭にも置くかどうかが指定可能になりました。 ☞ axf:double-hyphen-translineation / CSS -ah-double-hyphen-translineation
- ドロップキャップの start側のフロートの配置が指定可能になりました。 ☞ axf:initial-letters-start-intrusion / CSS -ah-initial-letters-start-intrusion
- axf:border-radius が機能拡張されました。
- トンボをページ内容の上に描くかどうかが指定可能になりました。 ☞ axf:printer-marks-over-content / CSS -ah-printer-marks-over-content
- axf:annotation-file-attachment / CSS -ah-annotation-file-attachment に data:スキームが指定可能になりました。
- color-conversion="all-cmyk" のとき、黒を常に K100 に変換するかどうかが指定可能になりました。 ☞ color-conversion-k100
- box-shadow にてぼかし処理を行うときの画像の解像度が設定可能になりました。 ☞ boxshadow-resolution-dpi
- 画像を copy-image-path で指定したディレクトリに複写して処理するとき、指定した画像の複写先ディレクトリが存在しない場合、そのディレクトリを作成するかどうかが指定可能になりました。☞ create-copy-image-path、-svgcicp
- PDF2.0 で非推奨の注釈を出力するかどうかが指定可能になりました。 ☞ allow-deprecated-annotation
- PDF2.0 に PDF1.X を埋め込むかどうかが指定可能になりました。 ☞ allow-embedding-lower-versions
- XML Catalogs ファイルが指定可能になりました。 ☞ xml-catalog
- Windows のシステムのフォントディレクトリの走査をレジストリで行うか物理的なディレクトリで行うかが指定可能になりました。 ☞ winfonts-registry
- GUI のレイヤ表示がリセット可能になりました。 ☞ レイヤサブメニュー
- GUI で MathML を描画するとき、常にテキストをグリフ表示するかどうかが指定可能になりました。☞ MathMLをグリフ表示する
- 利用できる単位が拡張されました。 ☞ fr
- Windows版で長いパスのファイルが処理可能になりました。 ☞ 動作環境
- 線形バーコードでバーの幅の表示倍率が指定可能になりました。
本製品の主な特長
- XSL 1.1 に対応
XSL-FO 仕様である XSL 1.1 に対応しています。XSL 1.1 は、JIS X 4179 として制定されました。Formatter は、XSL仕様のほとんどの要素、プロパティを忠実に実装しています。詳しくはオンラインマニュアルの「XSL仕様の実装状況」を参照してください。 - CSS に対応
Formatter は、CSS 2.1 および CSS3 に対応しています。CSS3 のページモデルにも対応しているため、高品質なページ組版が実現できます。詳しくはオンラインマニュアルの「CSS仕様の実装状況」を参照してください。 - Acid2 に合格
Formatter は、ウェブスタンダードプロジェクト(WaSP)が作成した、CSS への準拠度を測るテスト、Acid2 に合格しています。 - 大規模な文書を組版
Formatter の組版エンジンは、大規模文書を組版することが可能です。数万ページに及ぶようなテクニカルマニュアルなどの組版にも最適です。 - 高速に組版
Formatter は、組版を高速に処理し、PDF を生成します。Web での PDF配信など、Webアプリケーションなどへの応用にも最適です。 - 多言語組版
Formatter は、80以上の言語に対応しています。Unicode で扱えるほとんどの文字を扱うことができ、サロゲートペアにも対応しています。縦書きや、アラビア語などの右から左への文章も記述でき、これらを混在させた文書も容易に作成することができます。また、ハイフネーション処理や、言語によって異なる約物前後の空白の調整、独自のカウンタスタイルの定義なども自由に行うことができます。Formatter は、 40言語以上のハイフネーション処理を行うことができます。このため、多国語対応の文書の生成などに最適です。 - 美しい欧文組版
Knuth-Plass の Breaking Paragraphs into Lines (BPIL) の行分割アルゴリズムに従った行分割処理が可能です。BPIL は、ブロック全体のバランスを考慮して分割位置を決定します。 - 多種なファイルフォーマット出力
PDF出力エンジンは独自開発したものです。接続数無制限のサーバ上で PDF出力が可能です。Acrobat のライセンスは不要です。また、それぞれのオプションをご購入いただくことで、SVG出力、PostScript出力、XPS出力も可能となります。お申し込みいただければ Word(docx)出力も可能となります。 - PDF/X、PDF/A に対応
Formatter は、PDF/X に対応しています。PDF/X は、印刷用に ISO で規定されているデータ交換を重視した仕様です。また、PDF/A にも対応しています。PDF/A は、電子文書の長期保存用の形式で、これも ISO で規定されています。 - PDF2.0 に対応
Formatter は、ISO 32000-2:2017 に準拠した PDF2.0 を出力することができます。 - アクセシブルな PDF
Formatter は、障害者のアクセシビリティ向上のために、タグ付きPDF や PDF/UA を作成することが可能です。これは、2001年6月21日に施行された米国の法律 Section 508 を遵守するためにもなくてはならない機能です。 - プリンタに直接出力
Windows版では、PDF を経由することなく、プリンタへ直接出力することができます。GUI を使えば、その場で組版結果を確認して、直ちに印刷できます。 - ベクタ画像をネイティブに描画
SVG、MathML、EMF、WMF、CGM画像は、ベクタのままPDF中に描画します。このため、画質の劣化が一切ありません。CGM のベクタでの描画には、「Formatter CGM オプション」が必要です。 - PDF中に PDF の埋め込みも可能
PDF中に他の PDF の任意のページを埋め込むことができます。この機能を利用して、EPS を PDF へ変換して PDF 中へ埋め込むことが可能です。Adobe Distiller やGhostscript がインストールされている環境では、それを自動的に行うことができます。 - バーコードの埋め込み
「バーコードジェネレータオプション」により、文書中にバーコードを画像として埋め込むことができるようになります。 - PANTONE®カラーに対応
「Formatter PANTONE® オプション」により、Pantone社の色名を直接指定できるようになります。 - 豊富な組込みインターフェイス
Formatter は、組込みインターフェイスとして、コマンドラインインターフェイス、.NETインターフェイス、COMインターフェイス、Javaインターフェイス、C/C++インターフェイスを用意しています。いずれもストリーム処理が可能です。これらを利用して、アプリケーションへの組み込みが簡単に行えます。また、.NET のネイティブパーサの出力(XML、XSLT出力)を、ファイルを経由せずに直接受け取ることもできます。.NETインターフェイスだけでなく COMインターフェイスでも DOM を直接受け取って処理することができます。 - 柔軟なフロート機能
フロート機能の拡張により、ページ上の任意の場所への配置、段組の段を跨ぐ配置など、高度なフロートの配置が実現できます。
出力形式
組版結果を次のような多種類の形式のファイルに出力できます。
- プリンタへの印刷(Windows版)
- PDF(PDF1.3~1.7、PDF2.0、PDF/X、PDF/A、PDF/UA、タグ付きPDF)
- SVG
- PostScript
- XPS
- Word(docx)
- テキスト
動作環境
Windows x86版 | Windows 10(32ビット版) |
---|---|
Windows x64版 |
Windows Server 2022 Windows Server 2019 Windows 11 Windows 10(64ビット版) |
Linux版 | GCC4.8 でビルドされています。(動作にはランタイムライブラリ libstdc++.so.6 もしくはこれとバイナリ互換性があるライブラリが必要) |
Amazon Linux 2 Graviton2版 | Amazon Linux 2 (AWS Graviton2) GCC7.4でビルドされています。(動作にはランタイムライブラリ libstdc++.so.6 もしくはこれとバイナリ互換性があるライブラリが必要) |
Macintosh版 | macOS Monterey 12 (Intel version) |
Macintosh M1版 | macOS Monterey 12 (Apple M1 version) |
ライセンスの種類と価格
種類 | 価格(税別) |
---|---|
サーバーライセンス | 700,000円 |
スタンドアロンライセンス | 140,000円 |
開発ライセンス (デベロッパーライセンス) |
420,000円 |
ASPライセンス | 別途ご相談ください |
OEMライセンス |
種類 | 価格(税別) |
---|---|
サーバーライセンス | 500,000円 |
スタンドアロンライセンス | 100,000円 |
開発ライセンス (デベロッパーライセンス) |
300,000円 |
ASPライセンス | 別途ご相談ください |
OEMライセンス |
種類 | 価格(税別) |
---|---|
サーバーライセンス | 500,000円 |
スタンドアロンライセンス | 100,000円 |
開発ライセンス (デベロッパーライセンス) |
300,000円 |
ASPライセンス | 別途ご相談ください |
OEMライセンス |
アンテナハウスのライセンス体系についてはこちらをご確認ください。
出荷開始
本製品の出荷開始は 2023年12月21日からです。
お問い合わせ先
〒103-0004
東京都中央区東日本橋2-1-6 東日本橋藤和ビル5F
アンテナハウス株式会社
- ◆ご購入に関するお問い合わせ(祝日を除く月~金曜日9:30~18:00)
- TEL : 03-5829-9030
FAX : 03-5829-9024
E-mail: sales@antenna.co.jp
URL : https://www.antenna.co.jp/