PDFへの電子印鑑の自動押印
アンテナハウス株式会社
概要
項目 | 内容 |
---|---|
導入システム | 自社請求書発行時PDF出力機能 |
開発会社 | アンテナハウス(自社開発) |
製品の種類 | PDF Tool API, PDF Driver |
運用開始時期 | 2020年 4月 |
導入の経緯とシステムの検討
請求書発行のオペレーション担当者から、複数の請求書PDFに対して角印を一括して押せる機能がほしいとの要望があった。オペレーションの手間を省き、ミスを減らしたいというのが理由である。
検討案:PDF Tool APIを使用しての押印
PDF Tool APIには、PDFに座標を指定して画像を挿入する機能がある。この機能を使用して印影の画像を請求書の所定の箇所に挿入するバッチファイルを作成した。このバッチファイルを使用することで、複数の請求書PDFに対して所定の箇所に角印が押せる。印影、押印位置を変更することもできる。
※元となるPDF Tool APIの機能 「ページ上に画像を描画」
https://www.antenna.co.jp/ptl/cookbook/vol1/i03-0002.html
ただ、この方法は印影や押印位置の変更に伴いバッチファイルの修正が必要となる。オペレーションを行う担当者からは、バッチファイルの都度の修正が難しいとの意見がでた。
システムの再検討と導入したシステム事例
再度運用方法を確認した所、請求書PDFの出力をPDF Driverを使用したプリンタドライバ経由で実施していたことから、PDF Tool APIとPDF Driverを使用した簡単な方法を導入することになった。
実際に導入したオペレーション:
PDF Tool APIを使用した印影用PDF作成と、PDF Driverを使用した印影の挿入
- PDF Tool APIのバッチファイル(上記例)を使用して、出力する請求書のPDFと同サイズのA4白紙に社印を入れたPDFを作成する。
- PDF出力に使用するPDF Driverで押印用のPDF出力設定を作成する。ここで、透かしを挿入する設定にする。透かしの画像は項番1で作成したPDFを指定し、透かしの配置を「最背面」に指定する。
(これにより、社印PDF の上に請求書が重なるため、社名や住所と重ねることができる) - 会計システムからプリンタドライバ経由でPDF Driver(項番2の設定)を使用して印刷すると、請求書のPDFに項番1で作成した印影付きのPDFが透かしとして挿入されるので、押印された請求書のPDFが出力される。
導入した押印方法のメリットと今後の改修に向けた検討課題
メリット
- PDF Driver経由での出力のため、透かしの設定を保存しておけば複数のファイルの出力ができる
- PDF Tool API単体での押印と異なり、設定の変更が容易
今後の改修に向けた検討課題
- PDF Tool APIのバッチを修正する際、印影画像の座標指定が難しい
- 押印の対象となるPDFが複数ページあった場合、押印するページを指定できない
他にもこんな方法があります
瞬簡PDF書けまっせを使用したPDFへの押印方法
上記事例以外にも、PDFに簡単に押印する方法を弊社ブログで紹介しております。デスクトップ用ソフトウェア「瞬簡PDF書けまっせ」を使用した方法です。
I love software2『PDFへの押印処理』
https://blog.antenna.co.jp/ILSoft2/archives/11020
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