レシピカードプリンティングサービス
エプソン販売株式会社
概要
エプソン販売は2005年2月より、スーパーマーケットや百貨店などのお店向けのASPサービス「レシピカードプリンティングサービス」を開始しました。これはエプソンのデジタルプロモーションポータルの一環として、お店の売り場で、献立のヒントになるレシピカード提案を可能とするサービスです。
(株)エルネットが提供する若い主婦向けのレシピサイト「ボブとアンジー」と提携し、約3000点のレシピから食材やキーワードで選び、コメントなどを付けてカスタマイズしたレシピカードを作成して印刷できます。
お店の店頭でのレシピ提供は、毎日の献立に悩んでいる主婦に対するサービスになることから、重要な販促ツールと考えられていて、食品メーカなどが用意することもあります。しかし、これまでのような印刷物を提供する方法では、数量が多すぎたり、あるいは季節に合わせてタイムリーな内容で提供することは困難でした。このASPサービスは、必要な時に必要な内容・数のレシピカードをオンデマンドで準備できるという点に大きなメリットがあります。
運用
お店では、WindowsXP/2000とInternetExplorer5.5SP2以上を搭載したPC、印刷用のプリンタ、インターネット接続環境があれば、月額使用料を支払うだけで、すぐにASPサービスを利用できます。
- レシピカードの作成は、お店の従業員が、内容を作成して印刷するまでをブラウザからの操作で、次のように行います。
- レシピを食材から選択するか、キーワード検索で選択するかを選びます。
- 例えば、食材から選ぶ場合は魚介類、肉類などカテゴリーから絞り込みます。
- 検索でヒットした中からひとつのレシピを選択します。
- レシピにタイトルをつけたり、予め用意されたコメント選んだり、自分でコメントを付加などします。
- どのように印刷するかを設定します。例えばカード用ですと用紙サイズ、用紙の分割方法などを指定します。
- レシピカードをプリンタで印刷します。
システムは次のような仕組みになっています。レシピのデータはインターネットで接続したセンターのサーバにあり、ブラウザ・インターフェイスで対話的にレシピの内容を決定します。印刷を実行すると、ブラウザ画面で設定した内容によって、サーバ上では画面と同じ内容のデータが印刷用のXSL-FOとしてダイナミックに生成されます。印刷は、クライアントのPC上で、XML Viewerがバックグラウンドで動作し、サーバに生成されたXSL-FOを取得してクライアントPCに接続したプリンタに印刷出力します。
Formatterの選定理由
このシステムではWebベースで対話的に決定したレシピの内容を、カードの上にバランスよくレイアウトし、見栄えのいい形で印刷することが重要です。しかし、ブラウザ標準の印刷機能では、レシピカードを綺麗に印刷することはできません。
開発を担当したJNTシステムでは、XSL-FOを使ったシステムを開発した経験がありましたので、XSL Formatterを使用して印刷を実現することを考えました。問題は、ライセンス料金でしたが、アンテナハウスでは、XSL Formatterと同等の印刷性能もつのXML ViewerをOEMライセンスとして提供していますので、今回のようなクライアントPCに接続したプリンタに印刷するには最適でした。