MSDS 発行管理システム
JSR株式会社様
概要
本システムは化学製品を購入した顧客に過不足なくMSDS(Material Safty Data Sheet)を提出することを目的とするシステムです。
MSDSは、化学製品の取扱説明書のようなもので、以下に挙げるような情報が記述されており、製品を購入先への提出が一部義務付けられています。
- 製造者(社)に関する情報
- 製品に何が含まれているか
- 製品/成分の、物理/化学的性質
- 危険有害性に関する情報
- 飲んでしまったら/目に入ったら/皮膚に付いたら、どう対処するのか
- 火がついたら/こぼれたら、どう処置するのか
- 取り扱うときに/保管するときに/棄てるときに/運ぶときに、留意する点
- 関連法規制や参考文献等
ひとつのMSDSは大項目が16あり、各大項目は中項目、小項目と分かれていて記述すべき内容が決まっています。MSDSは、どのような成分がどれだけ含まれているかによって記述ボリュームが変わりますが、本システムではひとつあたり4ページから8ページの文書となります。各項目は文章情報や表からなり、可変の長さになります。
運用
製品別のMSDS内容データは、別途、用意されてデータベースに格納されています。営業担当者が顧客別に提供するべきMSDSをシステムに問い合わせ、印刷を要求することによって、製品別のMSDS内容データが顧客情報、システム情報とマージされてWebブラウザでプレビューできます。営業担当者の確認後、印刷指示により、XSL Formatterがサーバ上で組版を行い、結果をプリンタに出力します。フォーマットの基本は1種類ですが、若干のバリエーションがあり、これはXSLTで変換するときにコントロールされます。
システム構成図
Formatterの選定理由
- MSDSが、伝票/帳票と云った定型文書ではないため、ダイナミックに印刷物を得られるツールを探していた。
- 画面でのプレビューは必須の機能であるために、ワンソースマルチユースの仕組みを実現したかった。
- 電子文書化の要請もあり、同じ仕組みを使ってのPDF生成が可能とみられたため(採用時、「PDF出力オプション」は未発売。)
- XSL自体は、W3Cで制定された「由緒正しい」規格であるため、将来的にも安心できる。
- 機能差の無い試用版が入手できたため、充分な評価が可能であった。
- 製品版の値段も安く、導入に際してのハードルにならなかった。