Word(docx)出力
Antenna House Formatter V7.4 では、簡単なWord(docx)を出力することができます。
Word(docx)出力の特徴
Word(docx) は、Wordprocessing
制限事項
主な制限事項は以下のとおりです。
FOからの出力のみができます。エリアツリーやHTMLからの出力はできません。
WordprocessingMLには、基本的には段落 <w:p> と表 <w:tbl> しか文書構造がありません。それらが <w:body> の下にフラットに並んでいるだけです。<w:p> は入れ子にすることができません。FOではブロックを任意に入れ子にできますが、それは、フラットな構造に展開されます。そのため、次のような入れ子のボーダーなどは、FOと同じにはなりません。
WordprocessingMLの表 <w:tbl> は、<fo:table-and-caption> のように表とそのキャプションを関連付ける機能がありません。キャプションは表とは独立に生成されます。
表を回転させることはできません。
ボーダーは、WordprocessingMLで表現できる罫線のどれかになります。 Wordでは、隣り合う段落(ブロック)の罫線が同じときは、それをマージしてしまいます。隣り合う段落(ブロック)に同じ罫線を独立に引くことはできません。 丸め罫、対角罫は反映されません。
Word がサポートしていない画像形式は反映されません。
最初の <fo:page-sequence> の背景色、背景画像が文書の背景色、背景画像となります。
<fo:region-*> に指定された背景やボーダーは反映されません。
上付き、下付きは、単純にフォントサイズとベースラインの調整がされるだけで、その意味は失われます。
Antenna House Formatter V7.4 は、リガチャなど複雑なフォント処理をして、グリフとしてPDF出力などを行います。Word(docx)出力では、それらの処理をWord自身に任せるためにリガチャなどは一切せず、文字列のまま出力されます。 複雑なスクリプトのときも同様です。
トンボは反映されません。
すかしは反映されません。
行番号は反映されません。
改訂バー(fo:change-bar-* 含む)は反映されません。
圏点は、WordprocessingMLで表現できる圏点のどれかになります。
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テキストシャドウは反映されません。
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ボックスシャドウは反映されません。
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注釈は反映されません。
<fo:region-before> はヘッダとみなされます。<fo:region-after> はフッタとみなされます。<fo:region-start> と <fo:region-end> は捨てられます。
Wordのヘッダフッタは、偶数奇数ページ、先頭ページの制御しかできません。FOでのそれら以外の複雑な <fo:page-sequence-master> には対応していません。
脚注は、axf:footnote-stacking="block"、axf:footnote-position="page" とみなされます。傍注などには対応していません。
見開きページマスタは出力できません。
絶対位置へのフロートはできません。
<fo:inline-container> に相当する機能がWordprocessingMLにはありません。<fo:inline-container> 中に複雑な文書構造(例えば表など)を表現しても、インライン要素のみが取り出されます。
<fo:block-container> に相当する機能はWordprocessingMLにはありません。<fo:block-container> は、1セルの表を使って代用されます。入れ子の <fo:block-container> には対応していません。<fo:block-container> に指定した段組は反映されません。