見開きページマスタ拡張
Antenna House Formatter V7.4では見開きページをひとつの単位と判断できるため、2ページにまたがる見開き区画を定義することができます。また、見開きページにひとつの背景を定義することもできます。
見開きページをひとつの見開きページとして組版するときの要件は以下に記載されています。
- Extensible Stylesheet Language (XSL) Requirements Version 2.0 (W3C Working Draft 26 March 2008)
- Requirements for Latin Text Layout and Pagination (W3C Editor’s Draft, 17 August 2015)
- List of CSS features required for paged media (4 December 2014)
見開きが必要となるのは一部のドキュメントのみですが、次の場合に見開きを使用します。
- タイトルが2ページにまたがる場合
- 画像または表の幅が1ページより広い場合
- 縁なし背景の画像が2ページにまたがる場合
見開きページマスタ拡張には次のふたつのFOが追加されています。
FO | 意味 |
---|---|
<axf:spread-page-master> | 見開きを定義します。 |
<axf:spread-region> | 2ページにまたがる領域。 |
見開きページは通常の組版の例外であるため、<axf:spread-page-master>では2ページのサイズおよび見開き以外の領域を定義するのに他のページマスタを参照します。<axf:spread-region>がいずれかのページマスタによって<fo:region-body>を横切ってしまう場合、<fo:region-body>はさらに小さい矩形領域にリサイズされます。<axf:spread-region>がいずれかのページマスタによって<fo:region-body>を覆ってしまう場合、<fo:region-body>は見開きページから外されます。
拡張要素
<axf:spread-page-master>
- Common Usage:
見開きページマスタを指定します。
<axf:spread-page-master> を、<fo:simple-page-master> と同じ方法でページマスタ選択に使用し、常に2ページの倍数を生成します。見開き2ページを1単位として必ずペアで使用する必要があります。これを実行するのに役立つプロパティは、maximum-repeats、initial-page-number、force-page-count です。
<axf:spread-region> の子要素がページ上のすべての領域を生成する場合(例えば、見開きページが複数ページ、ダブル幅の表)、しかし見開きページの内容がどのくらいのペア数になるか分からない場合は、<axf:spread-page-master> を <fo:page-sequence-master> の最後のページマスタにするか、または見開きページの内容に <axf:spread-page-master> だけを使用して 入れ子の <fo:page-sequence> に入れるかのどちらかでなければなりません。
- Areas:
領域は直接作成せず、<fo:page-sequence>によるページ作成で使用されます。
- Constraints:
<axf:spread-region>
- Common Usage:
見開きページの領域を指定します。
- Areas:
親である <axf:spread-page-master> を使用してページを生成するたびに、ひとつの region-viewport-area とひとつの region-reference-area を生成するのに使用します。
- Constraints:
拡張プロパティ
axf:left-page-master-reference
見開きでの左ページのマスタ名を指定します。
Value: | <name> |
Initial: | なし(値が必須) |
Applies to: | axf:spread-page-master |
Inherited: | no |
Percentages: | N/A |
値の意味は以下のとおりです。
- <name>
nameはドキュメント内にあるマスタ名を参照する必要があります。
axf:left-page-master-referenceは、見開きページの左ページのページサイズおよび見開きではない領域を定義するページマスタを参照します。
axf:right-page-master-reference
見開きでの右ページのマスタ名を指定します。
Value: | <name> |
Initial: | なし(値が必須) |
Applies to: | axf:spread-page-master |
Inherited: | no |
Percentages: | N/A |
値の意味は以下のとおりです。
- <name>
nameはドキュメント内にあるマスタ名を参照する必要があります。
axf:right-page-master-referenceは、見開きページの右ページのページサイズおよび見開きではない領域を定義するページマスタを参照します。
例
次の例は、<axf:spread-page-master> を使用して生成した2ページを示しています。ページサイズと見開きページでない領域の定義は、<axf:spread-page-master> の "spreadpm" から参照される "left" と "right" の <fo:simple-page-master> を使用します。<axf:spread-page-master> は、見開きの2ページにまたがる <axf:spread-region> の "top" を定義します。この例では、"top" 領域にはタイトルが含まれています。"xsl-region-body" フローの内容は、ふたつの <fo:page-sequence-master> の <fo:region-body> で定義された "body" 領域内に配置されます。